高校生と考える「理想の保育士」
2017.01.17
2016年12月20日(火)、東京都立多摩高校の「研究授業」で、社会福祉法人どろんこ会の「発達支援 つむぎ」の運営に携わる大久保 優介が、将来保育士を目指す高校1年生15名に対し、講義を行いました。
「人間力育成」理念に共通点
多摩高校のスローガンは「見つけよう夢、高めよう人間力 多摩」。社会福祉法人どろんこ会のスローガンは「にんげん力。育てます。」。ともに、子どもたちの人間力育成を理念に掲げています。
平成28年度・29年度ESD(持続可能な発展のための教育)研究指定校として選出されている多摩高校は、子どもたちの可能性を最大限に引き出すことを目的に、外部機関を巻き込んだたくさんの取り組みを実施してきました。
今回の「研究授業」は、多摩高校の常國 校長と、発達支援つむぎの運営担当 大久保との出会いがきっかけ。「青梅地域ならではの教育活動を進めたいと考えていました。」と語る常國校長は、「青梅林研」という集まりで「森のなかでの保育活動の意義」に熱弁をふるう大久保に大いに共感したそうです。にんげん力育成に本気で取り組む二人の想いが、今回の授業としてカタチになりました。
ワークショップ
テーマは「高校生が考える『理想の保育士』」について。生徒のみなさまからは、「元気があって笑顔の人」「優しい人」「思いやりのある人」「全体のことを見られる人」「みんなに平等な人」「子どもの気持ちを考えてあげられる人」「楽しく子どもと遊べる人」などなど、たくさんの意見が出ました。
アイデアをカタチに
「子どもの気持ちを考える」をさらに深堀って、「ハンガーラック」で遊びを10個考えるというゲームも行いました。くぐる、ぶら下がる、音を鳴らして楽器にする…などなど、ユニークなアイデアがたくさん出てきました。大人にとってハンガーラックはハンガーラックでしかないけれど、子どもにとっては無限の可能性のあるおもちゃ。固定概念を取り払って、頭をやわらかく使う練習になりました。
経験の量を増やし、伝える力を鍛えよう
講師を務めた大久保は、「大切なのは、保育士自身がたくさん経験すること。そしてその経験を通して得た感動や、嬉しかった、悲しかったなどの感情を、何が、どうして嬉しかったのか、どうして悲しかったのか、自分の言葉で説明できるようにすること」と説明します。
「自分の言葉で説明することができないと、子どもたちには伝わりません。その言葉かけを通して、子どもたちは「感情」を覚えていきます。学生時代は、経験を積み重ねるチャンス。目の前のことに全力で取り組み、そこで得られた感情を素直に受け止めてください。この講義で、ほんの一言でも皆さんの心に何か感じるものがあるといいなと思っています。人間力、高めよう!」