成長の場は自ら作る!岩切どろんこ保育園の若手職員が「宿泊自主研修」を企画・実施
2017.10.12
どろんこ会には、よりよい保育を目指し、自ら学ぼう、自己研鑽しようという意欲の高い職員が集まっています。仙台の岩切どろんこ保育園では、開設2年目ながら職員が自主的に泊りがけの研修会を開催。仙台地域のみならず、遠く関東地方からも参加者が集まり、約30名が勉強会にスポーツに登山にと、熱く濃い2日間をともにしました。
2年目の若手職員が発案、企画
この宿泊自主研修を企画したのは、保育士2年目の若手たち。どろんこ会のこだわりのひとつである「異年齢保育」のあり方について、保育者として日々どうすればよいかを模索している中で、新たな視点を求めたことがきっかけです。発起人の1人である保育士の川村歩未は「発達の違う子どもたちを同じ場で保育するにあたって、活動や部屋の環境を考える時に、何歳児に焦点を当てればよいのだろう?といつも悩んでいて。ほかの園の人たちも一緒に、みんなで考えたかった。」と話します。
兄弟の少ない現代の子どもたちにとって、異なる年齢の子と交わる経験や子どもの自主性を育む要素として「異年齢保育」の価値を重視したい一方で、小さい子も大きい子も一緒に活動するには難しい点がたくさんあります。小さい子に合わせれば、大きい子は退屈してしまう・・・どうすれば自然に異年齢の子たちが関われるのか?
そこで、この異年齢保育についてと、来年4月に適用が始まる新保育所保育指針について内容を確認することを研修のトピックに据え、スポーツ大会と登山を組み合わせたプログラムを企画。通常の保育業務をしながら、研修のための宿泊施設やスポーツ会場の手配などを企画者が手分けして進めていきました。ちなみにこの企画、自主研修というだけあって、週末の開催でしたが手当てがつくわけでもなく、宿泊料金や新幹線の交通費など、すべて自己負担です。それだけ主催者はもちろん、参加者たちの学びへの意欲の強さが表れています。
研修当日の様子
まずはスポーツを通して参加者同士の団結力を高める
さて、当日です。宿泊施設に到着後、まず最初のプログラムはスポーツ大会。大縄跳びにポートボール、ドッヂボールにバドミントンと、約2時間にわたり4種目の競技に汗を流しました。チーム制で点数を競い、さながらミニ運動会の様相。「大人が楽しくないと、子どもも楽しめないはず。大人が、子ども時代に戻って楽しむことを思い出してもらいたかった。」と話す川村。保育士が童心にかえって真剣に競技に打ち込んだ甲斐あって「さまざまな園から集まった初対面の参加者同士がすぐに打ちとけ、団結力を高めることができた。(川村)」その次に控える今回の研修会の本丸、新保育所保育指針と「異年齢保育」についての勉強会にも、スムーズに移ることができたのでした。
問題点や各園での取り組みを共有できた勉強会
勉強会では活発に意見が交わされ、「もっと議論したい!」という声も聞こえるほど盛り上がりました。「自分の感じていた難しさは、ほかの園の人も同じように持っていることが分かって、悩みを共有できた。」「うちではこういう風にやってるよ、といったアイデアをもらえた。園によって状況が違うのでそのまま取り入れることはできないけれど、参考にしたい。」など、「異年齢保育」への悩みが出発点だった主催チームも、勉強会のことを充実した表情で振り返ります。
園児も登る山へ、参加者揃って登山!
2日目のメインイベントは登山です。保育園から車で約1時間ほどのところにある標高1172メートルの泉ヶ岳を頂上まで登ります。なんと、岩切どろんこ園では3歳児~5歳児たちがこの登山に挑戦するのです。これを系列園の職員たちにも実体験してもらうという趣旨。歩きながら考えるのは、「子どもたちと一緒に登るとしたら・・・。」ということ。怪我をしそうなポイント、川遊びができるポイント、そして葉っぱや木の実を拾って遊べそうなポイントなどを道中でチェック!下山後に振り返りを行い、意見をシェアしました。
こうして、岩切どろんこ園の若手職員が初めて企画した宿泊研修会は大成功に終わりました。岩田園長は「他地域の園からも数多く参加してもらい、自分の園だけでは出てこないような考えに刺激を受けることができた。」と語ります。悩みがあれば、みんなで分かち合う。答えを見つけるのではなく、交流を通じてさまざまな考え方を取り入れ、明日からの保育に生かす。どろんこ会には、自ら学び、成長していける仲間がたくさんいます。
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