子どもたちが畑仕事で育てた野菜で「経済活動」と「社会貢献」を体験
2021.01.28
冬の気配が近づいてきた2020年11月。発達支援つむぎ 府中ルーム(東京都府中市)の子どもたちは、「経済活動」と「社会貢献」を体験しました。子どもたちが畑で育て、収穫した野菜を売って、売上金を寄付する活動です。活動の様子を安達施設長がレポートします。
畑仕事で育てた野菜で経済活動
京王線「分倍河原駅」から徒歩10分ほどの場所にある発達支援つむぎ 府中ルーム(以下、つむぎ府中ルーム)。ビルのワンフロアなので、園庭やベランダなどはありません。戸外活動と言えば、年に2、3回、体験学習で牧場や畑活動に出る程度でしたが、2019年度からは、国立市にある「谷保駅」の近くに畑を借り、定期的に畑仕事に取り組み始めました。
畑仕事を定期的に始めて2年目となった2020年度、お店屋さんごっこを取り入れてみました。
「いらっしゃい!いらっしゃい!」木枯らしに負けないぐらいの声が聞こえてきました。採れたて野菜の産地直売の始まりです。子どもたちは自分たちで収穫した野菜を洗って、値段を決めて、お母さんたちに売りました。
保護者の方:「このカット大根、いくらですか?」
A君:「10億9千万円!」
保護者の方:「(えっ、カット大根がこの値段?)高いなあ~」
A君:「じゃあ、100円」
値段の交渉にも応じ、大人相手にしっかりと商売をしていました。
売上金を地域の施設に寄付
お店屋さんごっこの翌週、みんなで売上金を数えました。お金を真剣に数える年長の子どもたち。「10円が10個で100円」はまだ難しかったようですが、数えることに没頭し、しっかりと売上金を確認していました。
売上は合計6,504円。この売上金は、体験学習でお世話になっている「くにたち馬飼舎」の「ジャック」と「ダンディ」の2頭の馬のエサ代として寄付しました。「くにたち馬飼舎」は、つむぎ府中ルームが借りている畑の隣にあります。多くの地域の方に力をお借りしながらの畑仕事。その畑で採れた野菜で地域に何かできないか。そんな思いからこの寄付活動が生まれました。
「くにたち馬飼舎」の方にお金を渡す際に、収穫した畑のニンジンも「お馬さん、食べてね」と一緒に渡しました。
その時に、「お馬さんがお金を食べちゃうの?」と、子どもたちから質問がありました。この質問は、大人は知っている「寄付」を、子どもたちが理解できる言葉で説明することの難しさに気づかせてくれました。
「自分たちの働きが何かに貢献する」ことを体験をした畑仕事とお店屋さんごっこ。つむぎ府中ルームは、これからも様々な活動を通して、子どもたちの「本物の体験」の機会をつくっていきます。
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