宮下どろんこ保育園・地域子育て支援センター「ちきんえっぐ」と公民館の地域連携事業
2021.05.20
宮下どろんこ保育園(千葉県君津市)にある地域子育て支援センター「ちきんえっぐ」は、昨年1年間かけて地域の周南公民館と森林インストラクターの方々と、子どもたちの自然体験をより豊かにするための連携「自然体験プログラム」の企画について何度も話し合いを重ねてきました。コロナ禍のため予定していたプログラムは何度か延期になりましたが、2021年3月、感染防止対策を行った上で「五感を使った自然体験」を開催しました。今回は宮下どろんこ保育園のこめ組の子どもたちが参加したプログラムの様子をお伝えします。
(※森林インストラクターとは:森林を訪れる一般の人たちが楽しく、安全に過ごせるように、専門知識と技術を持って森林の案内や野外活動を行う「森の案内人」)
探究へと誘う五感を使った自然体験プログラム
宮下どろんこ保育園のすぐ近くにある周南公民館の裏山は、地域の方が自由に散策できる場所になっています。今回は、その裏山をただ散策するだけではなく、子どもたちが五感を使いながら自然を感じ、観察し、探究できるようにとプログラムが考えられました。
園を出発し、公民館の裏山へ。公民館の方の先導で山頂へと登っていきながら、普段は気に留めることがない小さな草花のことを森林インストラクターに教えていただきました。小さな草花にも名前あること、その名前の由来など、子どもたちは興味深く聞いていました。
山頂に向かう途中で行ったのは「森の福笑い」というプログラム。木のくぼみや穴、ふくらみ、樹皮の特徴を生かして、目や鼻、口などのパーツをくっつけていく活動です。木々それぞれの特徴をよく観察して、オリジナルの顔をつくることで表現力を育む目的があるそうです。
次は「マテバシイ」というどんぐりの木の葉を使って草笛体験をしました。子どもたちはみんな、ほっぺを膨らませて頑張って吹きますが、音はまったく出ません。とても難しかったようです。
山頂の小屋の周りには、木肌が違う様々な木が立っています。子どもたちは森林インストラクターと一緒に、木々を触ってみました。「つるつるしてる!」「こっちの木は、ごわごわ!」といった感触、「あの木は冷たいけど、この木は温かい!」といった温度差など、子どもたちはいろいろな違いに気づいたようです。樹木の種類によって木肌の感触が違うこと、日なたと日陰によって樹皮の温度が違うことを、実際に触って感じる「木の体温測定」というプログラムでした。
他にも、拾った葉っぱを使った制作・表現の時間を設けたり、森林インストラクターの方々と虫を観察したりなど、保育園と地域との連携で、子どもたちの自然体験がより豊かになった一日でした。
「周南公民館の裏山で自然体験!プログラム集」を作成
今回参加したのは、こめ組の子どもたちでしたが、地域の親子にも裏山での自然体験を楽しんでもらうため、周南公民館と森林インストラクターの方々、地域子育て支援センター「ちきんえっぐ」と連携して「周南公民館の裏山で自然体験!プログラム集」を作成しました。
こめ組が体験した以下の内容が「自然体験プログラム」として、君津市のホームページ内にある周南公民館の情報ページに公開されています。
- 自然体験プログラム1「森の色合わせ」
- 自然体験プログラム2「森の福笑い」
- 自然体験プログラム3「木の体温測定」
- 自然体験プログラム4「葉っぱ星人」
周南公民館の裏山で自然体験!【地域子育て支援センターちきんえっぐ・宮下どろんこ保育園連携事業】(周南公民館)
今後も、どろんこ会グループの保育園、地域子育て支援センター「ちきんえっぐ」は、地域との連携を図りながら、「地域で子どもを育てる社会づくり」に取り組んでゆきます。