保護者も全力で楽しんだ!馬場どろんこ保育園の生活発表会、公園で開催

2022.03.10

#保育

馬場どろんこ保育園

子どもたちの1年の成長を保護者の方と共有する生活発表会。2021年に続き2022年もコロナ禍でどのように開催するか、どろんこ会グループの各施設で知恵を絞り、工夫がなされました。今回は2月に行った馬場どろんこ保育園(神奈川県横浜市)の生活発表会の様子をお伝えします。

コロナ禍での工夫 3会場に分け戸外での生活発表会

馬場どろんこ保育園は東急東横線「菊名」駅からバスで約10分、住宅街にある認可保育園です。開園から3年目を迎え、スタッフが一丸となって保育に取り組んでいます。

住宅街にある馬場どろんこ保育園
住宅街にある馬場どろんこ保育園

今回の生活発表会にあたり、大切にしたいと考えたことは3つありました。

  • 密をつくらないよう、コロナ感染対策を徹底すること。
  • 子どもたちの日常的なありのままの姿を保護者の方に見ていただくこと。
  • 子どもも大人も楽しめる活動にすること。

そこでまず開催場所を「園庭」「西寺尾の丘公園」「神の木公園」と3つに分け、戸外での活動を展開することに。年齢にかかわらず子ども一人ひとりが好きな場所を選ぶことができるよう会場を設定しました。

各地での活動内容も全く異なるものとし、あらかじめ子どもたちには行きたい場所を選べるようにしたところ、いずれも魅力的でぎりぎりまで迷っていたと言います。蓋を開けてみれば、人数はほぼ均等に分かれました。

保育園ならではの姿を見せた園庭

園庭では日ごろから行っている焚き火、木工スペースでのキーホルダー作り、そして大きなキャンバスに絵を描く体験を用意しました。

親子でキーホルダー作りに挑戦
親子でDIYに挑戦、キーホルダーを作りました

園庭を担当した保育士の丸田さんは「普段の子どもたちの姿や子ども同士の関わりなど、保育園だからこそ見られる姿を保護者の方に見てもらいたいという思いで企画しました」と話します。

焚き火は子どもたちが日ごろから行なっているため準備もお手の物。どうやって火をおこすかを説明する姿に保護者の方が感心する姿も見られました。

園庭での焚き火は子どもたちも慣れたもの
子どもたちも火のおこし方をよく知っています

日ごろから絵を描くことが好きな子がいつものように集中して描いている一方で、普段は絵に興味を示さない子が、いつもと違う大きなキャンバスに惹かれて夢中になったり。また、泥遊びが大好きな子はほかの活動には目もくれず園庭でひたすら泥遊びに熱中していました。「そのあまりにも楽しそうな様子をご覧になった保護者の方から『いつもこんなに楽しそうに遊んでいるですね』という言葉を聞くことができ、日ごろの姿をお見せすることができたかなと、うれしくなりました」と、丸田さんも笑顔で話しました。

大きなキャンバスに描くのは格別
大きなキャンバスに描くのは格別です

斜面登りで成長を実感した西寺尾の丘公園

西寺尾の丘公園は園から乳児の足で3~40分、幼児の足で20分の場所にあります。ここでは斜面登りとネイチャービンゴゲームを実施しました。ネイチャービンゴゲームは日ごろから自然物を拾って集めるのが大好きな子どもたちを思い浮かべて考えたお楽しみ企画です。そして斜面登りは写真の通り、なかなかの急勾配です。

急勾配もなんのその、ぐんぐん登ります
保護者も驚きの急勾配をぐんぐん登ります

企画した保育士の山本さん曰く「保護者の方にはいつもこの斜面登りの様子を写真で見ていただいているのですが、実際に現場に行って見て『こんな傾斜を一人で登れるのですね』とびっくりしている方も多かったです。『こんなに運動して、お迎えの時にあんなに元気なのですね』とも驚かれていました」と。

ただこの斜面登りもいきなりできるようになったことではありません。「0歳児のころからここに来て、最初は怖くて登れないという子どももいましたが、保育士や友達が登る様子に触発され、手でつかむ場所や足をかける場所を自分の頭で一生懸命考える経験を経て、頂上に到達した時の達成感を味わってきました」と施設長の田中さんも話します。まさに1年の成長を直接見せることのできた瞬間だったのではないでしょうか。

枯れ葉や木の実を思い思いに集めました
親子で楽しめたネイチャービンゴゲーム

保護者も全力で楽しんだ神の木公園

そして園から最も遠い神の木公園では長距離散歩、到着後のかくれんぼ、段ボール滑り、宝探しゲームと盛りだくさんの内容でした。

親子で楽しんだ段ボール滑り
この日は特別に段ボールで滑りました

企画を担当した保育士の堀内さんは「園から神の木公園の間は急な階段があるうえに、上り坂が続きます。『子どもたちはこんなに歩けるのですね』といった驚きの声をいただきました」と話します。

保護者も真剣。まさかの樹上に隠れました
まさかの樹上に。保護者の方の真剣度がうかがえます

「子どもと保護者の方が一緒に楽しめる」ことを考え企画したかくれんぼ。保護者対子どもでチーム戦にしたところ、保護者が木の上に隠れるなど本気で遊び込んで、思いっきり楽しんでくださった様子が見られました。宝探しゲームでも子どもたちと真剣に競い合いつつ、コロナ禍でなかなかコミュニケーションがとれなかった保護者同士の交流にもつながりました。

宝探しゲームでこのうれしそうな表情
子どもたちのうれしそうな表情がどれだけ楽しかったかを物語っています

子どもの主体性を大切にした生活発表会

生活発表会といえば、劇やダンス、歌を披露するといったイメージがあるかもしれません。

新卒でどろんこ会グループに入社し3年目を迎えた山本さんもそう思っていたと言います。

「馬場どろんこ保育園に来てそのイメージが180度変わりました。自分が幼稚園に通っていた時、発表会では緊張して固まってしまって何もできなかったという記憶があるのですが、子どもが自然に楽しんでいる姿を見せる場が発表会としてあってよいということが自身の学びになっています」と語りました。

生活発表会を成功に導いた4人
左から丸田さん、堀内さん、山本さん、田中さん。生活発表会を成功に導きました

どろんこ会グループの保育園で6年を経験してきた堀内さんは「過去に歌や劇を披露したこともありましたが、保護者の方と一緒に子どもたちが楽しめることに取り組む今の生活発表会はとてもよいと思っています。活動内容は毎年同じことではなく、その時の子どもたちに合ったことを考えていきたいです」と振り返りました。

10年目となる丸田さんも「発表という体験が必要な年齢にはよいと思いますが、全年齢で発表会のための練習には違和感があるので、馬場どろんこ保育園の普段の姿を見せるこの形式には大賛成です。また、子どもたちが楽しいと思える企画に取り組みたいです」と、次年度へ思いをはせました。

終了後はたくさんの思い出が
それぞれの会場でたくさんの思い出ができました

最後、施設長の田中さんも「すべての会場を回りましたが、日ごろから『子どもの主体性を大切にする』という考えを全体で共有した保育の姿を見ていただけたのではないかと思います」と、その表情から充実した一日であったことが伝わりました。

保護者の方からも後日このようなご感想をいただきました(一部抜粋)

  • 1年間園で楽しんできたことが詰まった内容になっていて面白かったです。
  • 子どもが普段遊んでいる場所、友達と過ごす姿を見られて成長を感じました。
  • 家では見られない子どもの姿を見られ、とてもよい機会でした。

子どもをまん中に、保育者そして保護者の方も一緒になって創り上げた生活発表会。子どもたちの成長の喜びを共に分かち合う機会となりました。毎年同じことをただ実施するだけではないどろんこ会グループの生活発表会、来年もお楽しみに。

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