どろんこ会の民営化保育園で上棟式開催 消えつつある日本の伝統儀式を子どもたちが体験
2023.01.19
千葉県君津市にて公立保育園を民営化し、2023年に装い新たに開園する（仮称）内箕輪どろんこ保育園（児童発達支援事業所も併設）。目下建設が進む中、昨年末に骨組みが完成したところで上棟式と餅まきを行いました。
式には現在の内箕輪保育園に通う子どもたちと職員の方々、そして同市内の系列園となる宮下どろんこ保育園と発達支援つむぎ 宮下ルームの子どもたちも参加。さらに地域の方々にもお越しいただきました。
保育園の新設を通じ日本の伝統行事を子どもたちに伝える
上棟式とは、建物の守護神と匠の神を祀って、棟上げまで工事が終了したことに感謝し、無事に建物が完成することを祈願する儀式です。餅まきは散餅の儀とも呼ばれ、上棟式の後に執り行われますが、いずれも近年見かけることが少なくなりました。
開催の背景には、こうした日本の伝統儀式を子どもたちが体験する機会を創り、また長年地域の方に愛されてきた保育園の想いと子どもたちをしっかり引き継いでいくという決意表明、そして保育園を通じ地域の方々とつながりたいというどろんこ会グループの願いがありました。
どろんこ会と君津市 子育てでしっかり連携を
開会に先立ち、施主として安永理事長からは「子どもたちのインクルーシブ教育に加え、子育て支援のカフェを併設し、園舎や園庭の開放も行うので、地域の方にもどんどん来ていただき、地域の方とのインクルージョンも推進していく拠点になりたいと思います」とのあいさつがありました。
この式には石井宏子君津市長にもご出席いただきました。ごあいさつではお祝いの言葉とともに、「君津市が大切に運営してきた園をどろんこ会にお願いするということで今後もしっかりと連携し、今ここにいる子どもたちがすくすくのびやかに成長していく、そういう時間をもつことができるよう祈っています。また市の総合計画に掲げている『ひとが輝き 幸せつなぐ きみつ』という目標に向かい子どもたちが心豊かに成長できるよう、社会全体で子どもたちを育てる地域にしていきたいと思います」と、子育てに対する強い思いもお話しいただきました。
子どもをまん中に 地域とのつながりも大切に
続いて屋根の上に設置された祭壇で、施主である安永理事長はじめ、園舎設計をご担当いただくユニップデザイン株式会社、施工をお任せし今回の式も取り仕切っていただいた株式会社新昭和の方々もそろって共に祈願しました。
その後は子どもたちが待ちかねた餅まきです。内箕輪保育園の現園長と（仮称）内箕輪どろんこ保育園の新園長、石井市長、安永理事長が共に、子どもたちに向かってお餅やお菓子を振る舞いました。
（仮称）内箕輪どろんこ保育園の施設長に就任する予定のスタッフは現在、子どもたちのことをよりよく知るためにも月2回、内箕輪保育園に通っています。
「新しい保育園を楽しみにしてもらえるよう、園庭にできる予定の築山のイメージなどを紙芝居で伝えています。また、どろんこ会ではホンモノに触れる体験を大切にしていることから、給食の食器は陶器を使っています。どのような食器なのかを実際に触ってもらうなど、4月からの生活に向けて子どもたちの期待を高めていきたいと思います」と意欲を語りました。
最後、安永理事長は「コロナ禍で地域のイベントをなかなかリアルではできませんでしたが、今日は地域の方々が大勢来てくださり、消えつつある日本の伝統行事を通じて人と人とのつながりを感じることができました。今後もこうした機会を創り続けていきたいと思います」と話しました。
（仮称）内箕輪どろんこ保育園は子どもだけでなく大人にとってもインクルーシブな環境を創り、地域に開かれた保育園、児童発達支援事業所を目指します。
