馬場どろんこ保育園「うどん職人誕生!」

2022.02.21

#保育園

馬場どろんこ保育園で、食育の一環としてよく行っているクッキング。1月はうどん作りに挑戦しました。

0~4歳児は、混ぜられた生地を踏んでこねる担当です。

ビニール袋に入った生地を両足で踏んでいきます。袋越しでも感触がよく伝わってきたようで、「なんかムニムニしてる」「気持ちいい!」等、様々な感想が聞こえました。楽しくなって生地の上でぴょんぴょんジャンプする子もいれば、慎重にそっと踏む子もいます。「おいしくなあれ」と言いながら繰り返しこねていました。

うどんの生地を踏む子どもたち

そして、ここから最年長の5歳児の登場です。エプロンに三角巾、マスクも着けて準備を整えると、0~5歳児とスタッフ全員分の給食用のうどんを作るという大仕事がスタートしました。

まずは残りの生地を踏んでこねるところからスタートです。さすが5歳児は踏むのも力強く、生地があっという間にぺたんこになります。「何回踏んだら交代ね」等、自分たちで話し合ってルールを決め、何度か繰り返しこねると、次は生地を伸ばす作業です。

長いめん棒を使って伸ばすのですが、これがなかなかうまく伸びません。友だちと協力してやってみたり、一人でじっくりやってみたり、それぞれに工夫をして頑張ります。

うどん生地を伸ばす子どもたち

生地を伸ばしたら、次は包丁で切っていきます。

包丁を持たない手は猫の手にして、指を切らないように慎重に切っていきます。初めはかなり極太のうどんになってしまっていたのですが、「これだと赤ちゃんが食べられないから、もっと細くしなきゃ」と言って、一生懸命細く切っていました。

伸ばしたうどん生地を切る子ども

作る量がかなりたくさんあったので、「ここは子どものうどん屋さんだね」等会話をしながら、伸ばす作業と切る作業二つを並行してそれぞれ数か所ずつで進めていくうちに、子どもたちも段々と手馴れてきました。途中調理のスタッフに生地を伸ばすコツを教えてもらうと、かなり薄く伸ばせるようになり、「見て!こんなにペラッペラになったよ!」と嬉しそうに報告していました。

切る方も、大人が手を添えなくてもかなり細くきれいに切れるようになり、まるで職人さんのようでした。「将来はうどん職人かな?」とスタッフが言うと、「じゃあ僕が伸ばす人で、〇〇ちゃんが切る人ね」と、まんざらでもない様子。

およそ70人分のうどんを作るという大仕事を、力を合わせてやり遂げました。

そして頑張った5歳児だけに特別なご褒美です。みんなの給食より一足先に、自分たちで作ったうどんを目の前で茹でて、茹でたてのうどんの味見をしました。

一口食べたとたん「おいしい!」と目をキラキラさせる子どもたち。長い時間かけて頑張った分、おいしさもひとしおだったようです。

ゆでたてのうどんを味見する子どもたち

その後、みんなも散歩から帰って来て、おまちかねの給食の時間です。いつもは2階で食事をする0、1歳児もこの日は1階でみんなと一緒に食べました。

太いうどん、細いうどん、長いうどんに短いうどん、いろいろ混ざった、お店では味わえない馬場どろんこ保育園のスペシャルうどんはとてもおいしく、みんな夢中で食べていました。

中には「大好きな5歳児の〇〇君の愛情がこもっているから」と言って、普段はあまり野菜を食べないのに、具の野菜まで全部ピカピカに食べている子もいました。

うどんを食べる子どもたち

普段は当たり前のように食べている食事も、何からできていて、誰がどのように作るのかを知ることで、ぐっと身近なものになり、特別なものになります。また、人がやっているのを見たり、教わったりするだけでなく、自分自身で実際に体験することもとても大切です。

食は、生物にとって無くてはならないものです。そして人間にとってはただ栄養を摂取するという意味だけでなく、興味を持って楽しく食事をすることで、情緒の安定等にもつながるとても大切な要素です。

特に幼少期の食体験が、その後の食との関りにも大きく影響すると言われています。馬場どろんこでは、クッキングだけでなく、畑で野菜を育てる活動、コンポストでのたい肥作り、魚の解体ショー等、様々な食育活動を保育に取り入れています。豊かな食体験を通して、食に興味を持ち、食事を楽しめる子どもに育ってほしいと願っています。

現在は新型コロナウイルス感染症の影響で一部制限がありますが、地域のみなさまも食育体験を一緒に行える機会があります。 ぜひご参加お待ちしています。

うどんを食べて笑顔になる子どもたち

文:馬場どろんこ保育園職員

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