日高どろんこ保育園「一年越しに・・・」
2022.07.04
#保育園
春が過ぎ、生き物たちが活発に動き始めた今、昨年の5歳児が木工体験で鳥の巣箱に変化が訪れました。
ある日子どもたちが巣箱の中に卵があるのを発見して嬉しそうでした。
その日の夕方、巣箱から卵が落ちて割れていました。
巣箱の中を見て
「卵がない・・・」
「鳥さんが落としたんだよ」
と子どもたちが悲しそうな顔をして言葉がもれます。
お迎えに来た保護者の方が割れた卵を見て、「シジュウカラ」という鳥だということを教えてくれました。
「鳥として生まれてこれなかったけれど、卵にも命があったんだよ」と保育者が話し、お墓を作って埋めてあげることになりました。埋めている間も、
「どうして卵が落ちてしまったのかな?」
「あんなにたくさん卵があったのに」
「他の鳥に食べられちゃったのかな?」
心配そうな子どもたちは卵を埋めた後もう一度巣箱を見にいってみると、親鳥が巣箱に戻っていました。
巣箱を覗く子どもたちに「シー!シー!」と威嚇をしていましたが、「卵がまだ残っていて温めているのだといいな」とみんなで話をしました。
その後、現在は雛が二匹いて羽が少しずつ生えてきています。親鳥も何度か帰ってきては雛を温めたり、餌をあげたりする様子が見受けられます。
巣から落ちてしまった雛を見て悲しむ子どもがいたり、今日はいるかなと楽しみに巣箱を見に行く子どもがいたり、直面した子どもたちは小さな命から多くのことを学び、さまざまな感情を抱いていたと思います。
これから二匹の雛たちが大きく成長していくのを願っています。
文:日高どろんこ保育園職員