駒沢どろんこ保育園「保育者は見た・・・駒沢どろんこ保育園のおいしい給食の秘密」
2021.09.01
#保育園
「おいしい!」と評判の駒沢どろんこ保育園の給食。家では食べられない野菜も「保育園なら食べるんです。先生どうしているんですか?」と、食事に関することは園に寄せられる相談の中でも常にトップの内容です。
今回は、駒沢どろんこ保育園の調理を担当している職員へのインタビューを通して、おいしい給食の秘密に迫りたいと思います。
保育園の給食やおやつは、保育士も調理職員もたくさんの話し合いを重ねて提供しています。
例えば離乳食は、単純に月齢によって内容を変えるのではなく、保育士も調理職員も一緒に、子どもの食事の介助をしながら、その子の噛む力や飲み込む力を把握し、保護者の方とも話し合いながら提供しています。
もちろん調理職員も毎日子どもたちと一緒に過ごしています。
食事の場面では、給食の配膳など食事のフォローをしながら、食事中の子どもの姿勢やお皿の運び方、食具の持ち方、口に詰め込みすぎていないか、子どもの食べる意欲などを、調理士、管理栄養士などの専門的な視点で子どもの食を見守っています
調理職員の一人が「最初のころは一緒に散歩に行っても、どの年齢の子がどんなことをして遊ぶのかわからなかったんです。」と打ち明けてくれました。
「私たちはただ給食だけを作っていればいいわけではないと思っています。これまで『食』の勉強をしてきましたが、子どもに関わること、例えば、なぜ子どもには主体性が大事なのかなど、本を読んだり保育士向けの研修に参加したり、今は必死に保育のことを勉強しています。」
「子どもたちと一緒に遊ぶ中で『この子はおもちゃを指先でつまめるんだな』とわかると、じゃあこんな食具を使ってみようかな、と結局食事にかえってくるんです。」
毎月行っている給食会議では、一緒に過ごす中で見えてきた子どもの「今」を、保育士と一緒にクラスの課題や、工夫、改善策などを話し合い、共有し合っています。
「嫌だ」と食事を口にしない子がいると、私たちは「様々な味や感触を知ってほしい」と考え声をかけます。でも大人が声をかけすぎると苦手意識が余計強くなってしまうこともあります。
どのように援助していくか?子どもの援助の中でも難しい対応の一つだと思います。
駒沢どろんこ保育園では、野菜に興味がもてるきっかけづくりとして、畑やプランターで野菜を育て、収穫した野菜を子どもたちが下ごしらえをしたり、目の前で調理したりして、実際に経験することで子どもたちが食に興味が持てるように取り組んでいます。
先日のおやつは、畑でとれたカボチャを使ってホットケーキを作りました。
子ども達に見てもらえるように、保育室の中でホットケーキを焼きました。保育園中に漂う美味しそうな匂いにつられて、午睡から目覚め起きてくる子も。子ども達の大行列ができて、かぼちゃが苦手な子もたくさん食べていました。
「私たちは保育『士』ではありません。でも保育『者』として、駒沢どろんこ保育園の子どもに関わる大人の一人だということを強く意識しています。
調理室にこもって調理だけをしていると園の中でも孤立してしまいがちですが、子どもの育ちを支える仲間として、保育士から食事の提案がもらえるようになるといいですね。」
なかなか保護者の方と直接お話しする機会は少ない調理職員ですが、強い意志と高い目標をもって日々駒沢どろんこ保育園で働いています。
お子様の食事の悩みなどございましたら、是非お気軽にお声がけください。
文:駒沢どろんこ保育園職員
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