中目黒どろんこ保育園「製作週間」

2024.12.24

#保育園

ある日、3.4.5歳児が過ごす幼児室の玩具が全て空き箱などの廃材に置き換わりました。普段とは違う雰囲気の部屋を目の当たりにすると、ワクワクした表情や驚きの声など様々な子どもの姿がありました。まずはハサミやテープ等の道具の使い方やルールを再確認しました。また紙芝居を用いて「もったいない」について知った上で思い思いに何でも作る「製作週間」の始まりです。

ハサミとテープを使う子どもたち

ご家庭からの協力もあり様々な廃材が揃う中、お菓子の空き箱が人気を博し「これ食べたことある!」「これ好きだから使いたい!」と友だちとの会話が広がったり、自分の気持ちを伝えようとしたりする姿も見られました。中でも5歳児は製作イメージが湧き出てくるようで10個以上の作品を次々に作り出す子もいれば一つの作品をより忠実に再現するなどの姿がありました。

製作に集中している様子

色々な子どもの個性や感情が見られたこの製作週間にも課題がありました。創作意欲が増すのと反対に何をつくればいいのか自分でも分からない、廃材をどう使えばいいのか分からないといった子どもの姿です。職員が一緒になって作ったり、製作に誘ったりしても、なかなか子どもたちのみでイメージが広がりにくいような言葉が聞こえてきました。

そこで、そのような子どもたちでもイメージが広がるようにと、作ったものを互いに発表する機会を設けました。自分で作ったものを言葉で表現し、それを見て廃材から広がる多くの可能性を感じながら新たなものに挑戦するきっかけとなりました。当初は作りたいものが定まらなかった3歳児も最終日に近づくにつれ想像を膨らませながら廃材を組み合わせたり色を付けたりと、友だちと会話を楽しみながら製作に取り組む様子が多く見られるようになりました。

一緒に製作する子どもたち

他にも職員が段ボールを広げ大きな空間を作ると、興味をもった子どもが集まり、家づくりが始まりました。自分の家には何がある、これが足りない、あれが必要だと様々な意見が飛び交います。それだけでなく、作るものが決まった途端「僕はシャワーを作るよ」、「冷蔵庫が必要だから作ってくるね」と自然に役割分担が始まりました。気づけばあっという間に大きな家の完成です。出来上がった空間は今も子どもたちのごっこ遊びの一つとなっています。

段ボールで作られた家

環境が変わっても子どもたちの対応力と想像力で多くの可能性が広がっていきます。そのような姿を見守りながら今後も子どもたちの世界観が広がるように様々な保育や環境作りを目指していきます。

文:中目黒どろんこ保育園スタッフ

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