中里どろんこ保育園「日本伝統食 うどん作り」

2023.04.28

#保育園

奈良時代に中国から伝来したと言われ、日本人に親しまれてきたうどんですが、中里どろんこ保育園では、食育の一環として今年初めてうどん作りをました。

活動の内容は、野菜を入れる汁作り・うどんこね・焚き火の番の3つです。汁に入れる野菜は、こめ組が話し合って決め、前日に近くのスーパーで買ってきました。 発達段階により、関わる活動内容を保育者が決めましたが、4・5歳児クラスは自分たちでやってみたいものを選びました。

野菜洗いは、2・3歳児クラスが担当しました。洗いたい野菜を選び、積極的に丁寧に野菜を洗っていました。その後は野菜をちぎり、5歳児クラスは包丁を使用して野菜を切りました。これまでの経験もあり、自ら“ねこの手”を意識して慎重に行う姿が見られました。

野菜を切る子どもたち

園庭では、用務のスタッフ中心に焚き火を行いました。これまでの経験から焚き火のルールを心得た子どもたちは「この線から中に入ったらダメなんだよ」と声をかけ合う姿が見られました。だしの入った水が沸いてくるとおいしそうな香りが漂い、「いいにおいがしてきたね」と話し、野菜が運ばれてくるとワクワクした表情になっていました。

焚き火をするスタッフ

うどんの麺づくりは水の計量から始まります。水は計量カップを使用し、保育者とメモリを集中して見つめていました。大きなボールに粉を入れ、塩を溶かした水を少しずつ加えます。小麦粉と水がまざって、ぼそぼその感触を感じながら「かたまりにするんだよ」と話しつつ、かきまわしたり、握ったりしていました。全ての水を加え、粉からかたまりに変わったものを、丸めました。

うどん生地をこねる子どもたち

米袋にまるめた粉を入れて、こしが出るように足で何度も踏みます。この作業は0・1歳児クラスが行いました。初めは不安定さと初めての感触におそるおそる踏んでいましたが、慣れてくると「もういっかい」「ふみふみする」と楽しんで行っていました。

うどん生地を足で踏む子どもたち

いよいよ最後はうどん麺を包丁で切ります。薄く伸ばした生地を5歳児クラスの子どもが切っていきました。感覚をつかむまでは太いものができたりもしましたが「いつも食べているのは、これくらい(の太さ)だよね」などと自分の経験をもとに、うどんの太さをそろえていく姿がありました。

茹でたてのうどんは、ほんのり塩味がありこしも強く、試食の段階で「おかわり」の声がとまりませんでした。

外で炊き出し、完成したうどんはお昼ごはんに美味しく食べました。乾麺や冷凍うどんがスーパーで手に入る時代に、子どもたちは粉から作る体験をしました。作業する過程の中で五感を使い、仕事を自分で選び、友だちと協力しながら自分でもできるんだという達成感をあじわうことができました。

この日を心待ちにし、やりたい、やれるんだという気持ちを持った子どもたちの顔は輝いていました。

文:中里どろんこ保育園 スタッフ

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