メリー★ポピンズ 東武練馬「出汁(だし)ってなに?」
2024.06.12
#保育園
子どもたちが普段食べている家庭での食事、園での給食。食事を作るのに欠かせないのが「出汁」です。しかし、身近なはずなのに子どもたちにとってはあまり馴染みのない言葉。そこで、5月の食育活動として「出汁作り」を行うことにしました。
出汁作りの前日、「出汁って何?」という質問を子どもたちに投げかけると、「わかんない」「つぶつぶ?(顆粒出汁?)」といった声がまばらに出てきました。出汁を取るための主な3つの食材、昆布、鰹節、煮干しについて話しました。「鰹からどうやって鰹節になると思う?」という質問では「鰹が『ぶし!』って感じになったらなるんじゃない?」と子どもたちの自由な発想も飛び出してきていました。
そして、昆布と煮干しの下処理を行いました。
煮干しの頭や内臓を丁寧に取り出し、水に浸けます。実際に触れてみることで「なんかくさい」「固いね」「(煮干しの)中黒いね」等、多くの気づきがあったようです。昆布は小さく割り、水に浸けました。
ペットボトルに入れしばらく置くと次第に色が変化してきます。「緑になってきたよ!」「下から覗いたら黒いね」「(しばらく浸けた昆布を触って)柔らかくなってきた!」と変化に気づき、それぞれが気づいたことを口にしていました。
いよいよ本番、出汁作り当日です。前日の話から子どもたちの期待も高まっています。前日に自分たちで決めた煮干し・昆布チーム、鰹節チームに分かれ、出汁作りを開始します。
煮干し・昆布チームでは、鍋に煮干し・昆布をそれぞれ入れて煮ます。
鍋で煮ながらお玉でゆっくりとかき混ぜます。火を扱うため、熱い鍋に触れないよう、十分注意しながら集中して行っていました。
鰹節チームでは鰹節を実際に保育者が少し削ってみました。固い塊から細かい粉が出てくる様子を興味津々に見ていました。鰹節が削られた箇所を見て「きらきらしてる」「宝石みたい」と目を輝かせるのでした。
そして鰹節を沸騰した湯の中へ。鰹節がゆっくりと沈んでいく様子を観察しました。段々鍋から鰹節の匂いがしてくると「いい匂い」とうっとりとした表情を浮かべていましたよ。
3つの出汁を取り終えるといざ実食です。3種類の出汁を飲み比べ、自分が一番おいしいと思った出汁に投票します。結果は…。
鰹節が好きな子が多かったようです。作っている時は「いい匂い」と言っていた昆布と煮干しも実際に味わってみると、味が想像と異なっていたようです。
身近なはずなのに普段子どもたちが触れる事の少ない「出汁」。今回の出汁作りを通して、出汁とは何か、どのように作るのかを学び、自分たちで作った出汁を味わうことができました。今回の活動を通して子どもたちの「出汁」への興味を深め、また、食への興味へとつなげることができたらと願っています。今後も食育活動を通じて子どもたちが様々な食に触れるきっかけ作りを行っていきたいです。
文:メリー★ポピンズ 東武練馬ルームスタッフ
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