発達支援つむぎ 調布「食べることができた経験」

2022.03.14

#発達支援

切り干し大根づくりを通して見えた子どもたちの成長や発見をご紹介します。

発達支援つむぎ 調布ルームでは先月のブログの続きになる、グループ支援での切り干し大根作りの様子を紹介していきます。この日はお子さま3名での調理活動です。

最初に、あらかじめ洗って切っておいた人参と大根をザルからボウルへ分けていきます。ある一人の子は調理に興味は持っていますが、今はやりたくない気持ちもあったようで、この時はみんなの近くでスタッフと椅子に座って見守る係です。

次に野菜の入ったボウルに調味料を入れていきます。みんな調理に対しての気持ちが前向きで「一番にやりたい」と、お互いに言い合っていました。しかし、最終的には大人の仲介もなく、友達に順番を譲る場面が見られ、調味料を入れることができました。

切り干し大根を作る様子

切干大根を炒めている間は、「洗い物チーム」と、「見張り番チーム」に分かれました。洗い物チームでは、お互い一番にやりたい気持ちを強く言い合っていましたが、違う場面で友達が譲ってくれたことを伝えると、「いいよ」と順番を譲っていました。スタッフが洗い方の見本を見せると、とても上手に丁寧に洗うことができていました。

一方、見張り番チームでは、ホットプレートが熱くて危ないということを理解しているので、スタッフと一緒に洗い物チームが戻ってきても危なくないように見守ってくれていました。

いよいよ食べる時間です。みんな野菜が苦手で「食べることができないかもしれない」と事前に保護者の方々から伺っていました。ところが、全員で協力して作ったものは食べることができたのです。中でも「絶対に食べたくない」と言っていた子も、4本も食べることができました。

作った切り干し大根を食べる子どもたち
作った切り干し大根を食べる子どもたち

今回、調理を通してトングを使った道具の操作や切干大根を煮ている間の観察、使ったものを洗うなどの日常生活動作の経験ができました。その中で友だちとのやりとり場面も出てきました。大人の介入もありましたが、子どもたちの方から気持ちを伝え合おうとする場面も見られていました。また野菜が苦手な子たちが野菜を食べることができたのは、周りの友だちが食べている姿や自分たちで作った物だからということが影響されたと考えられます。

作物を経て、収穫し、調理をするというつむぎでの畑仕事から食育までの経験が子どもたちの成長にさまざま寄与することが改めて体感できる機会となりました。ぜひご家庭でも調理を一緒に行い、食べることを楽しむきっかけづくりとなれば幸いです。

文:発達支援つむぎ 調布ルーム職員

発達支援つむぎ 調布「美味しい大根になぁれ」

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