発達支援つむぎ 府中「初めての散歩~子どもから教えてもらったこと~」
2022.04.25
#発達支援
発達支援つむぎ 府中ルームは、京王線分倍河原駅から徒歩10分のところにあります。ルームから少し歩くと線路があり、京王線が間近に見られる大人気の散歩コースがあります。
今回初めて散歩をしたのは、新年度に年長になったSくんです。いつもは室内でミニカー遊びをするのが大好きです。
桜の花びらがひらひら舞う暖かい日だったので、「お花を見に散歩にいこう!」と誘うと笑顔で頷きました。
横断歩道では「右見て、左見て、もう一度右を見て。車は来てないね。渡ろう!」とスタッフと一緒に左右を確認して手を挙げて渡りました。
「あ!」とSくんが声を出して指を差しました。Sくんの大好きな赤い車を発見です。また「あ!」と言うので見ると、さっきとは違う赤い車を見つけました。赤い花、赤い自転車、赤い看板など、町には赤いものがいっぱいありました。赤以外にも青や緑など、Sくんと色探しゲームをしながら歩きました。
少し高い縁石を見つけました。登ってみると、縁石が一本橋に変身です。怖いけどスタッフと手を繋いで一歩一歩前進していました。「いちに!いちに!」と言葉かけとともに、Sくんは笑顔で慎重に歩きました。
遠くから電車の音がしてきました。「あ!」とSくんが顔を上げると、電車がものすごい勢いですぐ近くを通り過ぎました。ガタンゴトンという迫力のある音と、ビューンと通過する時の風を全身で感じることができました。
また遠くで踏切の音が聞こえてきました。Sくんは一本橋の上に一人で立ち、次の電車が来るのを待ちました。「あ!」と電車を指差し、Sくんはそのまま電車に向かって大きく手を振っていました。すると車掌さんが笑顔で手を振り返してくれました。
帰りは線路脇の細道を通りました。さっきよりも通過する電車が近かったので、音も風ももっと強く身体に感じました。Sくんは、その細道を何回も往復してからルームに帰りました。
初めての散歩は思いがけないたくさんの発見や体験がありました。Sくんから伝えてくれたことばかりです。身近な日常の中には、色や音、そして風など、子どもの目線で見るときらきらした発見がたくさんあるということを教えてもらいました。次の散歩ではどんな発見があるでしょうか。とても楽しみです。
文:発達支援つむぎ 府中ルーム職員
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