発達支援つむぎ ふじみ野「生きる力を育むために」

畑に水をあげる子ども

木登り、築山遊び、竹馬に泥んこ遊び、ふじみ野どろんこ保育園・発達支援つむぎ ふじみ野ルームの子どもたちは戸外遊びが大好きです。いつも好きなことを見つけると集中して遊んでいます。子どもたちは遊びの途中でも、ジョーロを手に育てている畑の野菜に水をあげに行く様子が見られます。

興味の幅が広いFちゃんは、畑の畝づくりの時もスコップを持っているスタッフを見て、小さなシャベルを持って来て参加したり、スタッフが水をあげるところもよく見ていたりしています。スタッフが声を掛けているのではなく、日常の生活で気づいたときに自分のタイミングで水やりをしている姿から、自分でできることを自分でする、植物を大事にしようとする気持ちが育っています。

大人が少し背中を見せ、その後はそっと見守ることで、子どもたちの大きな力が育まれるのだと感じる毎日です。

ヤギに近づく子ども

ヤギの「きなこ」との過ごすことも大切な時間です。みんなが大好きなきなこ、きなこの前だと自然と笑顔が増え、笑い声も響きます。

近くで葉っぱをあげる子、スタッフの後ろにかくれながらなら近づける子、遠くから眺めている子など、関わり方はそれぞれですが、きなこに会うことを楽しみに来所してくれる子も多く、大きな存在です。

言葉でのコミュニケーションが難しい子も葉っぱをあげたい気持ちから「葉っぱを取って」のジェスチャーをしたり、一生懸命葉っぱを集めてスタッフや友達に「一緒にやろう」の気持ちを伝えようとしたり、関わりもたくさん生まれます。そうした触れ合いを通し、生き物を大切にする気持ちや思いやりの心も育っていきます。

かまどでスープづくりをする子ども
かまどでパンを焼く様子

また、つむぎふじみ野ルームでは自分たちで育てた菜を使ったスープ作りや、釜ご飯や竹パン作りなど、かまどを使った体験活動をたくさん取り入れてきました。

薪をくべるのに興味がある子、火を消すための水をくみに行く子、美味しいものができるかなとかまどの前で今か今かと待っている子、と様子はさまざまですが、みんなかまど活動が大好きです。スタッフもワクワクしながら計画を立て、楽しんで取り組んでいます。

みんな好きなことが違い、その日その時の気持ちや体調も違います。子どもたちがやりたいタイミングでやりたいことができたり、自分で選択できたりする環境を大事にしたいと思っています。

子どもたちが「生きる力」を育むためには、特別なことをするのではなく、いつでも土・水・火や生き物、自然とともに、日常の中での「やってみたい」「できた」「楽しい」をたくさん感じ、積み重ねていけるような環境作りや日常生活の中での小さな気づきを大切にしてまいります。

文:発達支援つむぎ ふじみ野ルームスタッフ

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