発達支援つむぎ ふじみ野「経験の場を広げて」
2024.07.16
#発達支援
暑さも厳しい季節になりましたが、ふじみ野どろんこ保育園・発達支援つむぎ ふじみ野ルームの園庭は、草木がたくさんあり木陰がたくさんあることでとても遊びやすい環境です。
その中で泥遊びや水遊び木登りなど、やりたいことを自ら選び決定できる環境を設けることで遊びや活動の中で主体性が育まれるよう支援しています。
つむぎ ふじみ野ルームでは今年も子どもたちと一緒に野菜づくりやミニ田んぼでの米作りや生き物の世話など様々な活動を行っています。今回は畑仕事に取り組む中で育まれる力や、道具を操作する様子などをお伝えしていきます。
今年の野菜作りは、スタッフも子どもたちも一緒に力を合わせて堆肥での土作り、畝作りから挑戦しました。スタッフが大きなシャベルやくわを使っているのを見て、年長児のTくんが僕もやりたいといってチャレンジしている様子です。大きな道具で試行錯誤しながらも徐々に使い方を獲得していきます。
Tくんを見て他の子たちも次々にやりたい気持ちを伝えに来てくれ順番に体験しました。大きなシャベルの扱いは難しいですが大人が使う様子を観察したり、友だちの真似をしたりしながらみんなで楽しんで行う姿がありました。足元の不安定なところで道具を使ったり、しゃがんで穴を掘ったり水を運んだりしたことで全身を使い体力や筋力の向上やバランス感覚を養うことにも繋がりました。
年長児2人がシャベルを使って種を植えるための土を容器に入れているところです。よく見て集中して取り組む姿がありました。シャベルを三指で持つことができていることで道具のコントロールがしやすくなり、容器にしっかり入れることができていました。
道具を使う経験を重ね手指の操作性が育まれていくと、はしや鉛筆を上手く使うことにも繋がっていきます。こぼれないように入れたり運んだりの慎重な作業を通しても、集中力や自己コントロール力を育むことにも繋がりました。
3歳児のAくんは大きなじょうろを使って苗に水をかけようとしますがなかなか水がかからず試行錯誤しながら何度も挑戦する姿がありました。すぐに手伝うことは簡単ですが思考することや難しい時に助けを求める力を育んで欲しいとの思いから根気強く見守りました。
時間をかけて目標の苗に水をかけることに成功した時の様子です。この後達成感から満足気な表情を見せてくれました。じょうろを持つ手がはじめは片手で持ちや同じ場所持ちだったところから、コントロールしやすい持ち方(操作する手、支える手)を自らの体験を通して獲得することできました。
両手それぞれに役割のある動作は、茶碗をもってご飯を食べたりボタンを留めたりする日常生活にも必要な動作ですので、楽しみながら道具や手先を使う経験を増やしていけたらよいなと思っています。
やりたい気持ちが高まりできることを自ら行うことは、自立心や自己有用感が育まれ大きな成長に繋がります。色々なことにチャレンジし考えて実践していく中で成功や失敗を経験すること、トライアル&エラーの積み重ねが子どもたちの発達において大事な経験なのではないかと思います。今後も危険のないように大人がしっかり見守り、子どもたちが挑戦したいことや考えたことはどんどんやってみることのできる環境を用意していきたいと思っています。
これからも継続的な活動として畑やミニ田んぼの成長を見守る様子や調理活動の様子をお伝えしていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
文:発達支援つむぎ ふじみ野ルームスタッフ
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