発達支援つむぎ ふじみ野「予想外を楽しむ」

こんにちは。発達支援つむぎ ふじみ野ルームです。今回は少人数で遊びや活動を行うキッズグループの遊びの様子をご紹介させて頂きたいと思います。

この日は2月ということもあり、スタッフは節分にちなんだ制作や遊びを準備してグループのみんなを待っていました。しかし、実際に子どもたちが部屋に入ってくると、節分制作にはあまり興味がない様子。やってみる?と話しかけながらお手本を見せたりしましたが、どうやら子どもたちには他にやりたいことがあったよう。ついにSちゃんが少しためらいがちに「おもちゃで遊びたいな」とスタッフに伝えにきてくれました。

スタッフとしてはグループのメンバーに合わせた活動のねらいもあるので、取り組んでほしい気持ちもあるし、けれどもSちゃんが伝えに来てくれたことも大事にしたいし、と悩むところではありましたが、作戦変更。Sちゃんのやりたい気持ちを大事に、どんなおもちゃで何をして遊ぶか一緒に相談することにしました。するとぱっと表情が明るくなるSちゃん。「お家を作りたい。壁になるものも欲しい」とやりたいことや使いたいものを言葉で次々に伝えてくれました。ちょうど節分制作で使おうと思っていた段ボールもあったので見せたところ、絵を描いてお家の壁作りをすることにしました。

段ボールに絵を描く子どもたちの様子

Sちゃんが絵を描き出すとCちゃんも興味を持って絵を描き始めました。段ボール動かさないでと怒ったり怒られたりする場面もありながら一つの段ボールを共有しています。

スタッフはお互いの気持ちを代弁したり、相手が何をしているのかがわかるよう様子を実況したりしながら様子を見守ります。すると最終的にCちゃんの描いた絵にリボンやハートを描きたしているSちゃんの姿、それを「わああ」と嬉しそうにしているCちゃんの姿が見られる微笑ましい場面も出てきました。2人で協力して素敵な絵が出来上がりました。

段ボールに絵を描く子どもたちの様子

同じグループの仲間であるHくんはお家の中に入って寝室作り。自分のペースでお家作り遊びに参加し楽しんでいました。様子をみながらスタッフからもお絵描きに誘うとHくんも自分のタイミングでお絵描きに加わります。

この日はみんなでお家作り遊びが盛り上がりました。予想外を楽しむことも良いものだなと感じたスタッフでした。

段ボールに絵を描く子どもたちの様子

こんな風に柔軟にその日の活動を決めていけるのもつむぎの良いところ。誰かから指示されたことをできることも、もちろん大事なスキルですが、自分のやりたいことを他者に発信できること、そういった環境があることも大事なことだなと感じています。自分の思いを言葉で表現する力はきっとこういったところからも育っていくのではないかと思います。

また子どもが主体になって遊びを楽しむこと自体にも大きな意味があるように感じます。みんなと一緒に遊ぶという活動一つとっても子どもが主体的であるからこそ、友だちにしっかりと心を寄せて遊ぶことができていたのではないかなと思います。そして楽しく遊べたという満足感や達成感は本人たちの自信につながり、それが今後集団へ参加することの期待感に育っていくのではないかと思っています。

今後も子どもたちがのびのびと過ごしていけるよう支援していきたいと思います。

文:発達支援つむぎ ふじみ野ルームスタッフ

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