発達支援つむぎ 池尻「表現するということ」

2021.09.23

#発達支援

発達支援つむぎ 池尻ルームでは、子どもたちが自由に自分を表現できる時間を大切にしています。見たモノ、発見したモノ、感じたコト、伝えたいコトなどを、言葉だけでなく色や形、音、動きなどを通して「感じたまま」に表現します。そこに完成系はありません。「こんな風に表現して欲しいな」と大人が導くこともありません。子どもたちが心の赴くままに表現したものを、ただ共感し、受け止めます。「上手ね」とつい言いたくなりますが、「上手ね」と言われると、うまく書きたくなったり、上手に演奏したくなったりしてしまうので、評価をするような言葉かけはしないように心掛けています。

アルミホイルを花にみたてる

緑道に散歩に行き、咲いていた花に興味を持ったYちゃん。ルームに帰ってくると、お弁当に使うアルミホイルのカップを見つけ、花が咲き誇るイメージを表現していました。子どもたちの表現の幅が広がるように、様々な素材を用意しています。

色水遊び

色水遊びを始めたMちゃん。最初は赤や黄色など1色ずつ色を作ってグルグルとかき混ぜて遊んでいましたが、気持ちが乗ってくると「混ぜてみたい」という気持ちが沸き上がり、どんどん混ぜていきました。探求心も育っています。「わくわく色」の完成です。

ビニールシートに絵の具を塗る子どもたち

透明なビニールシートを天井から吊り、両側から思い思いに絵の具で色を付けました。友だちの描いた絵に裏側から描き足したり、友だちが手形スタンプをしているのを見て真似してみたり。大きなキャンパスに夢中になって描ききった後には、「やりきった」という達成感と「みんなで作った」という満足感で、笑顔が溢れていました。友だちと一緒に活動することで、子どもたちの表現はどんどん引き出されていきます。

段ボールハウスを作る子どもたち
完成した段ボールハウス

見事な段ボールハウスです。

最初子どもたちは、各々で自分の家などを作っていました。次第に大きくなってくると一人では扱いきれずに、「ここ貼るから押さえてて」「こっち貼るから反対から貼って」などお互いに声をかけあう姿が見られはじめました。 自然とそれぞれの作ったものが貼り合わされていく中、頑張って作った電車が大切で、くっつけられない子もいました。しかし、みんなが楽しそうに作っている姿を見て「ぼくも合体させたい」と言って近寄ってきたのです。友だちに「電車のままでは合体できないなあ」と言われると「じゃあ屋根にするよ」と、電車が立派な屋根に変身しました。互いの表現を認め合いながら、他人と活動をともにする際の社会性や協調性も身についているのを感じます。

たくさんの心動かされる経験をし、「感じる力」を養い、そしてその感じた思いや考えを自由に表現して相手に伝える手段をたくさん増やしていってほしいと願っています。

文責:発達支援つむぎ 池尻ルーム職員

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