発達支援つむぎ 吉祥寺「自然と命の関わり~水生物園での活動を通じて~」

2024.11.26

#発達支援

こんにちは、発達支援つむぎ 吉祥寺ルームです。

つむぎ吉祥寺ルームでは、戸外における自然や飼育している生き物を通じて、日々自然と命に関わりながら活動を行っています。今回は近所にある井の頭水生物園(東京都三鷹市井の頭4丁目)での活動をお伝えします。

昨年度も井の頭動物園や水生物園での活動を通じて、生き物への興味関心を深めてきましたが、子どもたちの率直な「なぜ?」「どうして?」についてスタッフも回答が難しい場面が多くあり、子どもたちの興味や関心を十分に深掘りできなかったのではないか、という思いがありました。そこで今年度の活動は、地域と共に育つこともねらいに含めたうえで、動物飼育員さんとの連携のもと活動を行いました。

動物飼育員さんとは、日ごろから水生物園の動物たちと密に関わっており、その知識と経験を、私たちの活動のねらいに応じて見学をサポートしてくださる方です。

飼育員の話を聞く子どもたち

当日はお互いに自己紹介し、始めにコールダックというあひるの見学に向かいました。「ガーガー」と激しい鳴き声が聞こえ、子どもたちは「なんだろう」「すごく鳴いているね」と言いながらケージをのぞくと、複数いる中の1匹がもう1匹のおなかにくちばしを激しくつつく様子が見られました。

コールダックの様子から子どもたちなりにその出来事を考える様子

みんなで「けんかなの?」「どうしてかな?」と不安そうに話していると、動物飼育員さんが「攻撃しているコールダックは、北海道から来たんだよ。少しやんちゃでこういう様子は初めてではないんだよ」と教えてくれました。それを聞いた子どもたちは、少し考えて「不審者だと思っちゃったのかな」「一緒に遊べばいいのにね」などと話していました。

コールダックの様子から子どもたちなりにその出来事を考え、言葉で伝えあったり、どちらか一方のコールダックの様子を評価するのでなく、双方に思いを寄せようとしたりする子どもたちの姿がとても印象的でした。

コールダックの様子

そのあとも動物飼育員さんは、子どもたちの「なぜ・どうして」にはもちろん、一人ひとりに応じた形で情報を補足したり、他の興味関心にもつなげてみたりと丁寧にご対応くださいました。

水に住む鳥・魚や両生類が展示している水生物館にも行き、「カイツブリという鳥は5歳になるとひとり立ちするよ。みんなは何歳?」と動物飼育員さんに聞かれた年長児は少しドキリとしたようでした。また、カミツキガメという外来種の亀もおり、つむぎ 吉祥寺ルームで飼育しているミスジドロガメの「かめきち」と大きさを比較して「大きい!」「かめきち何個分?」「(カミツキガメの)しっぽが恐竜みたいだ…」などと知っている情報を伝え合う様子も見られました。

生き物を観察する様子

今回の水生物園での活動は、生き物同士のぶつかり合いや葛藤、背景を知ることもできました。

人間が暮らす中でも同じようなことを生き物も経験しているとわかり、子どもたちも様々な気持ちが動いた様子でした。また、動物飼育員さんが、その時々の「なぜ」や「どうして」に丁寧に寄り添ってくださったおかげで、自然や命について、さらには子どもたちが暮らす地域についても、より深く学ぶことができたと考えています。

つむぎ吉祥寺ルームでは、今後も子どもたちの興味関心に寄り添いながら、学び・育ちを深めてまいります。

文:発達支援つむぎ 吉祥寺ルームスタッフ

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