発達支援つむぎ 前原「みんなで育てるお米~稲刈り~」

2025.01.14

#発達支援

1月に入っても暖かい日もある沖縄ですが、ひんやりと肌寒い日も増えてきました。

涼しくなってきた分、過ごしやすくなったことで園庭や戸外で「まだ遊ぶ」という嬉しい声が増えてきました。

前原どろんこ保育園・発達支援つむぎ 前原ルームでは8月に田植えを行いました。苗はすくすくと成長し、待ちに待った収穫の日です。

植えたばかりの頃は、オタマジャクシやトンボを捕まえて遊んでいるうちに稲を踏んでしまい「お米が食べられなくなるよ」と子どもたち同士で注意し合う姿もありました。

苗が成長するにつれて子どもたちの稲への興味関心も少しずつ高まっていき、棚田の土が乾くとホースを持って水を入れたり、鳥が飛んで来たら近づいて追い払ったり、みんなに大切にされて稲は実っていきました。

スタッフが「稲穂が茶色になったら食べられるお米になるよ」と言うと、こめ組は「これはまだみどりだよ」と色の違いに気が付きました。みんなで観察した後は稲刈りに挑戦です。

鎌を使って稲刈りをする子ども

どろんこ会では「10より100のホンモノの経験」をすることを大切にしています。

鎌を持つことが初めての子どもたちも、大人が使うものと同じ研がれた「ホンモノの鎌」を一緒に使います。スタッフが「こうやって引くんだよ」と体と道具の使い方を伝えます。

ザクっと稲を刈る感覚は自分でやってみないとわからない感覚です。角度や力の入れ方でうまく刈れないこともあり、何度も挑戦する子の姿もありました。

緑の稲穂を指差す子ども

この日はまだ棚田の水が抜けきっておらず、粘土のような感触の土でした。そこに足を入れることを躊躇する子もおり、「ぼくはやらない」と自分の気持ちをしっかりとスタッフに伝える姿がありました。本人の気持ちを認め、スタッフが「いいよ、よかったら見ていてね」と言葉をかけると稲を刈っているほかの子のそばでじっとその様子を見ていました。

その日、その子が棚田に入ることはありませんでした。しかし、今日できなくてもいつかやってみようと思う日が来るかもしれません。この出来事がそう思えるために必要な時間になると思います。

何かを感じてから行動に移すまでの時間は人それぞれです。前原どろんこ保育園・つむぎ 前原ルームでは子どもたちの歩幅で歩んでいく姿をしっかりと見守っていきます。

もみ殻を剥こうとする子どもたち

収穫した束から落ちてしまった稲穂を持ってスタッフが「いいこと考えた~」ともみ殻を剝こうとすると、何をするんだろうと子どもたちが集まってきて脱穀が始まりました。

爪で剝がしてみたり、硬い鍋に擦ってみたり試行錯誤。出てきた米粒への感動よりも工夫してもみ殻を剥く楽しさが勝ったようで、稲穂を見つけては何度も繰り返していました。

脱穀された米粒をみせたら子どもたちが喜ぶと大人は思ってしまいますが、子どもたちは結果よりも米粒にするまでの過程をトライアル&エラーしながら楽しんでいました。

このような日々の積み重ねが、どろんこ会が掲げる「にんげん力」につながっていくのだと感じました。

発達支援つむぎ 前原ルームでは、いつでも見学をお待ちしております。また、月~土の9:00~16:00の間、園庭開放も行っております。お気軽にお問い合わせください。

文:発達支援つむぎ 前原ルームスタッフ

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