発達支援つむぎ 目白「恒例となったうどん作り、今年も作って食べました」
2025.03.05
#発達支援
発達支援つむぎ 目白ルームでは、毎年年末年始にかけてうどん作りを行っています。小麦粉からいつも口にしている「うどん」になるまでの過程を知り、友だち同士での関わりや自分の役割を知る活動として取り組みました。
当初、秋に仕込んだ味噌を使って、味噌煮込みうどんを作る予定でした。しかし、味噌を仕込んでいた場所から異臭がしてきて取り出してみたところ、腐敗が始まっていることがわかりました。腐敗しているところを取り除いたり、かき混ぜたりしてみましたが、匂いはひどくなっていき、ほぼ全滅となってしまいました。それから、グループごとにその味噌を見て、失敗点の話し合いの場を持ちました。今後は、しっかり手を洗う、マスクをするなどの意見が出ました。その失敗を乗り越えて、別の味付けで美味しくできたうどん作りの様子をご紹介します。
まず、うどんの作り方の絵本を見て工程がわかったら、いよいよ開始です。薄力粉、強力粉、塩、水を計量し、それぞれを混ぜ合わせて、うどん団子を作ります。粉の状態では触れていましたが、水を入れると手指についてしまい取れずに困って、スタッフに「助けて」「手洗っていい?」などと聞いてくる場面もありました。

次はうどん特有のコシを出すために、袋にいれたうどん団子を踏みつけます。順番を待ち切れず、つい片足をのせてしまう子もいました。

続いて、麺棒で伸ばします。麺棒を前に押すと、遠くに押しすぎてしまい麺棒を戻せなくなったり、麺棒は動くけど力が足りなくて生地がのびなかったりと試行錯誤する様子が見られました。この後、伸ばした生地をスキッパーで切り、ゆでていきます。

今年のうどんのスープは、ニンジン、ジャガイモを使って野菜出汁を取ることにしました。ゆであがったうどんを入れて、いよいよ実食です。子どもたちは、嫌いな野菜と言いながら口に入れてみたり、お代わりをしたりと“ジブンで作った”うどんを思い思いに楽しんでいました。

自分たちが慣れ親しんだ食べ物を作ってみることで、匂いや感触など五感、普段関わらない道具等を使った調理とその工程、友だちと協力することの楽しさなど、色々なものに触れることができました。また、以前経験したことを活用してみる、うまく作れなかった味噌をみて次はどうしたらいいのかなど試行錯誤をするなど、ジブンの体に取り入れるものは何でできているのか、どうすることで食べられるようになるか等、食についての理解をより深めていくことができたように思います。今後も一つ一つの経験を積み重ね、物事の因果関係や友だちと協力する喜びを感じることが出来る体験を続けていけたらいいなと思います。
文:発達支援つむぎ 目白ルームスタッフ