発達支援つむぎ 宮下「木材で手作り車を作ったよ」
2022.06.24
#発達支援
発達支援つむぎ 宮下ルームでは、今年度みんなが楽しめるようにと、計5回の体験学習を計画しております。今回は、第1回目の体験学習の様子をお伝えいたします。
前回、木工を使った時計作りが好評を頂き、今回は「木材を使ったおもちゃ作り(車)」を行いました。
見本のどろんこバスを見た子どもたちは大興奮。
最初に「はたらく車」の歌をみんなで歌い、どんな車を作るかイメージを膨らませます。
4種類の木版から、イメージと同じ型を選びます。型を選んだら、さっそく板にタイヤを取り付ける穴をあけます。電動ドリルを使って穴をあけると、音や振動だけではなく、ヒノキのいい香りがします。ドリルの音や振動でドキドキした気持ちも、ヒノキの香りで心がほっこりします。
次に車の個性が現れる色塗りを行います。「虹色バスを作りたい!」「ママが乗っている車は黒なんだよ」と子どもたちは楽しそうに話しながらペンキの色を選びます。今回は、均一にペンキが塗れるように筆ではなく、スポンジを使用しました。スタンピングして淡く色を付けてみたり、指や掌を使って塗たりと、筆とは違う表現がみられました。
ペンキを乾かす間に、完成した車を走らせる、道路マップを作ります。 大きな白い紙に、みるみる大きな一つの街が創られていきます。1つの空間(紙)を共有することで、友だちとの関りが自然と増えます。ひとりが池を書くと、その周りにお花を書いてみたり、線路をもっと長くしようと協力する場面も見られたりしました。このような、思考力の芽生えが道路マップにもよく表れています。
「車乾いたかな」とソワソワしたころには車のペンキもきれいに乾いていました。
仕上げに、装飾とタイヤを取り付けます。「キラキラ車にしよう」とカラフルなビーズをふんだんに使った車や、枝を車に付けてアンテナを表現したり、車のタイヤに小さな隠れハートをつけた、こだわりがいっぱい詰まった車が次々と出来上がります。
今回タイヤを取り付ける際に、ゴムハンマーを使用しました。最初はうまくタイヤと支柱に当たらず、3回目でようやく当たるようになるお子さんが多かったです。
このように動きを繰り返すことで、ゴムハンマーから手に伝わる感覚で力加減を調整し、目や耳(音)で、距離をとらえ、的に当たるように体が自然と学習していきます。最初はできなったものができるようになる喜びと、完成した嬉しさに、笑みがこぼれます。
自分で取り付けたタイヤでうまく転がるか、みんなで作った道路マップの上で走らせます。
みんな大成功!スピードの出しすぎだけは注意が必要ですね。
様々な研究の中で、道具を使ったサルは、大脳皮質が大きくなったという研究があります。人間の同じように道具を使って遊ぶ、作ることは、脳が活発に働きます。また、力を使うことで、気持ちの発散にもつながります。
今後も、つむぎ宮下ルームでの体験学習の様子を、ブログでご案内いたしますので、ぜひご覧ください。
文:発達支援つむぎ 宮下ルーム職員
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