発達支援つむぎ 宮下「どんどん広がる 自然物遊び」
2024.07.26
#発達支援
発達支援つむぎ 宮下ルームでは、併設する宮下どろんこ保育園の子どもたちと活動を共にする、マンスリー支援以外に、ビジター支援(個別・ペア・グループ支援)を行っています。今回はビジター支援の活動内容について、ご紹介したいと思います。
6月の第2週目は「散歩」第3週目は「自然物遊び」と主活動をあらかじめ決めて、活動の連続性を意識した活動を設定しました。
まずは、散歩に行く前の話し合いを通して、次の週の活動内容について話し合う時間を作りました。「今から散歩に行って、次のつむぎの時間で遊ぶときに使う素材を拾ってくるよ」「散歩に行けば、みんなはどんなものを見つけられるかな?」の言葉がけに対し、「葉っぱ!枝!木の実!石!」と今まで散歩先で拾ったものを思い出しながら意見を出し合います。
「葉っぱや枝を使って、どんなことをしたい?」と絵の具やセロハンテープ、すり鉢などを机に並べ、活動内容を決めるためのきっかけを環境の中に取り入れていきます。「ジュースが作りたい」「枝に絵の具で色を塗りたい」と自然物を使った遊びのアイデアがたくさん出てきました。
「じゃあどこに行けば素敵な葉っぱや枝が見つかるかな?」と質問をすると「う〜ん、公民館?川がいいかな?」と自分の行きたい散歩先を友だちや保育者に向けて、発信していきます。自分の気持ちを言葉にし、同時に相手の話も聞きながら、散歩先や何を探しにいくのか決めます。「あ、それいいね!僕もやりたい」など友だちの意見に賛同する暖かい言葉も聞こえました。
散歩へ出発し、歩きながら自分の袋に葉っぱや枝、花びらなどの自然物をたくさん入れていきます。「こっち来て!桑の実、たくさんあるよ」と木の上を指差しながら、友だちに自分が発見したことを伝えます。どれくらい手を伸ばせば、枝まで手が届くのか、自分の身体の動かし方を意識しながら、一生懸命身体を動かします。「ねえねえ、袋持ってくれる?」「この枝、誰か押さえてほしい」と友だちと協力しながら、素材を集めていきます。
散歩を通してたくさんの自然物を集め、翌週、思い思いに遊びの追求をすることができました。縁側や園庭に絵の具や毛糸、すずらんテープなどを出しながら、素敵なカラーツリーを作る子や、拾ってきた実をグツグツ煮て色水を作る子たちなど、その日集まった子どもたちによって、少しずつ遊びの広がり方に違いがあることを感じました。その場にある物の特徴をいかしながら、自分たちのやりたいことを次々と形にしていく、主体的な姿が見られました。
「枝に絵の具で色を塗る時に、上から塗る人、下から塗る人で進めていったら、枝の途中で絵の具が混ざっておもしろい」「葉っぱの中でも絵の具が塗りやすい葉っぱとそうではない葉っぱがあるのはなぜだろう?」手を動かしながら、たくさんの「不思議!」に出会えたようです。
子どもたちの姿を見守っていた私自身も、子どもが持つ視点について、改めて考えることができました。引き続き、戸外活動を通した表現活動の中で、子どもたちの感性が育つきっかけ作りを意識して、支援に入っていきたいと思います。
文:発達支援つむぎ 宮下ルームスタッフ
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