発達支援つむぎ 武蔵野「子どもたちの背景を理解し成長を見守る」

2024.06.14

#発達支援

子どもたちのこういうことが気になる、このようなことをする、どうしたらよいのか。日々保護者の方から相談やお話をいただくことがあります。そんなとき発達支援つむぎ 武蔵野ルームでは子どもたちのその行動の背景を理解し、支援することを大切にしています。今回は年間の振り返り感じたA君の成長の姿をお伝えしたいと思います。

服についたクリップを取ろうとする子ども

自分で服を着替えることが苦手だったA君。ボディイメージの弱さが感じられていました。

「ボディイメージ」とは、自分の身体がどんな動きをしているのかをイメージできる力で、子どもは遊びや生活の一連のプロセスの中でこの基本的な「ボディイメージを形成(身体感覚の取得)」をしていきます。このボディイメージが曖昧な時期は手足を思い通りに動かすことが難しく、着替えの苦手さにもつながるとも言われています。

はじめの頃はA君がボディイメージを育めるような遊びを取り入れ、洋服についたクリップを取る遊びを一緒に行いました。身体をひねったり、曲げたりしながら取る動きは複雑で最初の頃は諦めてしまうこともありましたが、回数を重ねるとスムーズにクリップを取れるようになり、最近では着替えの動作も一人で取り組めるようになりました。

着替える様子

また、ボディイメージが育まれたことで運動面でも大きな変化がありました。

最初の頃は手つなぎ散歩が安定せず常にスタッフと手をつないでいたのが、今では友だちとの手つなぎで往復4キロの公園まで歩くことができるようになり、さくらさくらんぼのリズム遊びのジャンプや、遊具遊びも自分からやりたい、やってみたいという気持ちが多く見られるようになりました。

滑り台を上る様子

つむぎ 武蔵野ルームでは子どもたちの変化や成長を感じたとき「足が上まであがるようになったね」などと、驚いたことや感動したことを具体的に随時言葉にして伝え、子どもたちと喜びを共有することを大切にしています。子どもたちの中にはまだ言葉の理解が十分でなく、分からない子どもたちもいるかもしれません。しかし大人が成長に気づき伝えることは自己肯定感を育むことであり、子どもたちの笑顔にもつながる大切なことではないかと感じています。これからも子どもたちの行動の背景を理解し、共に成長を喜び合う姿勢を大切にしていきたいと思います。

文:発達支援つむぎ 武蔵野ルームスタッフ

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