発達支援つむぎ 新羽「クリスマスの準備と10の姿の育ち」
2023.02.02
#発達支援
12月の体験学習はクリスマス会を行いました。クリスマス会の準備を日々の活動と連携させながら本番を迎えるまでの過程を紹介します。また、活動の中での子どもたちの成長を「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」を通して見ていきたいと思います。
素材集め
発達支援 つむぎ新羽ルームの近くには丘陵公園があり、落ち葉やドングリ、木の枝など自然がたくさんある場所に散歩に行きます。紅葉し落ち葉やドングリが落ちているのでクリスマスのリースやツリーに使うことにしました。また、11月にサツマイモを収穫した際に出たサツマイモのつると公園で採れるつるでリースを作ることで「自然との関わり」が増える活動を目指しました。
11月後半から素材集めを開始し、はじめはあまり興味がなかった子どもも、スタッフが落ち葉やドングリを集めて持ち帰り、部屋の中に置いておくことで部屋の中でもドングリを転がして遊び始めます。すると徐々に子どもたち自身が散歩の道中に落ちているドングリに気づいて拾い、紅葉で色づいている葉っぱを袋に集めて持って帰るようになりました。
飾りづくり
星や花の形の穴あけパンチで葉っぱに穴をあけて置いておくと「これ何?」と興味を示してスタッフに穴あけパンチをもらい、自分でも穴をあけていきます。葉っぱに星形で穴をあけた時には「星?」音符の形の時には「音楽のやつ?」と穴をみて形に興味をもっていました。大人が星で何個か穴をあけると「星が1、2、3で3こ」と数えていて、数量や図形の関心につながっていきます。また、穴あけパンチを押すときに片手で押せないと、大人が使っている様子をみて両手で押す、指先で押す、手のひらで押す、体重をかけてみるなど工夫しながら自分で穴をあけていました。大人が一から言葉で伝えなくても自分で周りを見て試行錯誤する思考力の芽生えを感じました。
ツリーづくり
段ボールに色を塗ってクリスマスツリーを作りました。何度か色塗りを経験している子が、筆を使うよりスポンジのほうが早く塗れることを見つけて実践していると、初めてスポンジで塗る塗り方を見た子がその様子をよく見て真似をし始めました。また、緑以外の色を使いたい子がいると「クリスマスツリーは緑だから、緑が1番で赤と青は2番ね、こうやってやればいいから」と緑の下地を塗ってから赤や青で丸を書いて飾りにすることを言葉で伝え、見本を見せて教えます。その言葉を聞いた子も受け入れ、緑の色塗りを協力しながら行い始め、他児と協力して行う協同性や言葉での伝え合いの育ちを感じる場面でした。
当日のクリスマス会に参加できなくても色塗りができるものや素材が子どもに見えるところに置いてあることで乳児、幼児ともに年齢や利用機会に関係なく、みんなが参加しながら準備を行い、本番を迎えることができました。マンスリーでは散歩に行く特徴を生かし、自然物集めや飾りづくりを行うことで自然物との関わりから豊かな感性と表現につながります。ビジターでは色塗りや飾りづくりを行う中で自信をもって行う自立心や他児と一緒に協同して行う協同性が高めることができました。これからも活動の中で育つ「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」を見守っていきたいと思います。
文:発達支援つむぎ新羽ルーム 職員
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