発達支援つむぎ 新羽「食育活動 ジャガイモ」

2023.09.01

#発達支援

発達支援つむぎ 新羽ルームでは、併設している新羽どろんこ保育園と一緒に、近くにある丘陵公園の畑を借りて食物を育てています。

1月に種イモを植えると、芽が出るまでは土に埋まっているので、ジャガイモを育てているイメージが持ちにくい子どももいましたが、スタッフが繰り返し「ここにジャガイモが植えてあるんだよ」と伝えることで「葉っぱ大きくなった」、「もう食べられるかな?」など成長を喜んだり、収穫を期待したりする言葉が聞かれるようになりました。

最初は公園に行く前に畑へ寄り、水やりをしていた子どもたちでしたが、水をあげると成長することが分かると、徐々に水やりをするために畑に行くようになりました。水やりの回数を重ねるうちに水やりも段々上手になり、ジャガイモの根を目掛けて水量を調整しながら水をあげられるようになりました。

畑に水をやる子ども

収穫の日は、畑に向かう道中でどのような料理を作りたいかを子どもたちに聞きました。「カレー」、「ポテト」、「スープ」など様々な意見が上がりました。スコップを使って土の中のジャガイモを探し、収穫したジャガイモを見て「大きい」、「泥が付いている」と感想を言います。ジャガイモが見つからない友達に「ここにあるよ」と年上の子どもが教える場面も見られました。

ジャガイモ掘りに興味のない子どももいましたが、スタッフが掘ったジャガイモを近づけると指でつついたり、畑にいたアリやダンゴムシといった虫に興味を持ち、そこからジャガイモ掘りに参加したりとそれぞれのペースで参加することができました。

じゃがいもの収穫

調理の日は、多くの子どもが参加できるように複数に分け実施し、マッシュポテトとポテトチップスを作りました。マッシュポテトはジャガイモを洗い、キッチンペーパーとラップで包んで電子レンジで加熱し潰します。電子レンジで加熱したジャガイモに手を近づけ「熱い」と温度を感じ、潰すためには道具を使ったほうがいいことに気が付きました。棒を使って潰すという意見が出ましたが、部屋に棒がなかったので、部屋にあるスプーンやコップ、お皿から好きな道具を選び、つぶすことにしました。

ポテトチップスは、薄くスライスしたジャガイモをキッチンペーパーで拭き、拭いたジャガイモを1枚ずつ紙皿に広げて電子レンジで加熱しました。電子レンジを見ている間は「あと1分」「いいにおいする」と調理の過程を楽しみながら待つことができました。調理活動に興味の薄かった子どもも、友達が作業している姿を見たり、電子レンジから調理に興味を持ったりと少しずつ参加することができました。

じゃがいもをラップで包む子どもたち

自分たちで調理したジャガイモを食べて「じゃがいもの味がする」、「柔らかいほう(マッシュポテト)がおいしい」とそれぞれ感想を言い合いました。「おかわり」という声もたくさん聞かれました。家ではあまりジャガイモを食べないという子どももジャガイモを自分で育てたことやみんなで調理をして食べたことからたくさん食べることができました。

調理したじゃがいもを食べる子どもたち

自分たちで育てたジャガイモを調理したことでいつも食べている食材や料理がどのように作られているのか経験から学ぶことができました。毎年同じ活動をすることで、去年は食べられなかった子どもが食べられるようになったり、経験している子どもが未経験の子どもに教えたりと様々な姿が見られます。

今後も継続して畑仕事や調理活動を行なっていきます。

文:発達支援つむぎ 新羽ルーム 職員

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