発達支援つむぎ 新羽「自分で身のまわりのことをできるように」
2024.07.05
#発達支援
発達支援つむぎ 新羽ルームは、新羽どろんこ保育園に併設されており、通所する子どもたちは保育園児と同じように生活の流れを経験しています。
登園するとまず、自分で靴・靴下・かばんを片付けることから始まります。次に何をするかが分からず行動が止まってしまった子どもには、「朝の準備は何だっけ」「次は何をしようか」と言葉かけをします。すぐに正解を伝えるのではなく、子ども自身が考え思い出すように手伝います。下駄箱やロッカーには名前が書かれているので、まだ文字が読めない子どもも、身支度の際に自分の名前の文字を覚える機会になっています。
身支度が終わると、帽子を被り散歩の準備を行います。帽子を被ることを忘れてしまっている子どもには友だちに届けてもらうなど、子ども同士の交流から身支度が進んでいくように大人は手伝います。
毎回繰り返していくことで、登園後すぐに室内に入って遊び始めるのではなく、自分で靴をしまうようになったり、散歩の準備は「帽子を持ってくる」と自分で気づけるようになったりと、子どもたちの行動に変化が見られます。始めは誰かに手伝ってもらっていた子どもも、「自分でやる」ということが自然と身に付きます。
給食はバイキング形式のため、子どもたちは毎回自分で配膳します。早く自分の番が来ないかとソワソワしつつ、順番待ちの列に並びます。時々順番が待ちきれずに横入りすることもありますが、「並んで」「◯◯ちゃんはここだよ」と友だちに言われることで、並びなおすこともあれば、言い合いに発展することもありますが、子ども同士で学び、解決する力をつけていけるように大人は見守ります。
トングやおたまなどの道具を自分で扱う機会にもなっています。こぼさないように、おかず同士が混ざり合わないように、自分の好みに合わせて真剣によそいます。そうして配膳した食事を好きな席に置き、椅子を運び、準備を整えた子どもから食べ始めます。
下膳も自分で行います。慎重に一つずつ食器を運ぶ子、大きい食器から順に重ねて運びやすくする子、みんなそれぞれのやり方です。最後は食器ごとに分けてかごの中に片付けるところまで、自分で考えて行います。
自分のことだけでなく、身の回りの環境にも意識を向け、片付けや掃除を行います。園庭ではヤギを飼っており、子どもたちは自らすすんで小屋掃除を行います。道具の使い方やヤギの世話の仕方を大人が見せると、「おそうじしよう」「キレイキレイ」と言いながら、ほうきを使って掃き掃除をしたり、水洗いしたすのこを小屋に戻したりします。始めは大人の真似をしながら、徐々に自分たちで行えるようになり、部屋をきれいにして整えると気持ちがいい、ということをヤギの世話から経験しています。
このように発達支援つむぎ 新羽ルームでは、子どもたちが生活する力を身につけていくことを大切にしています。自分のことは自分で行おうとする気持ちを育くみ、身の回りの環境にも子どもたちが自ら目を向けることを目指しています。整理整頓し身の回りがきれいになると気持ちがいいという感覚を、子どもも大人も一緒に経験し、生活力を身につけていきたいです。
文:発達支援つむぎ 新羽ルームスタッフ
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