発達支援つむぎ 荻窪ルーム「将来を見据えて 幼児期に大切にしたい視点とは」

杉並区にある児童発達支援事業所、発達支援つむぎ 荻窪ルームでは、定期的に保護者様を対象とした座談会を開催しています。今回のテーマは、「就学についてのお話」と、「将来を見据えて 幼児期に大切にしたい視点」についてのお話です。

 座談会の様子

幼児期の心配事として挙げられる内容は、「言葉が遅い」「運動が苦手」「友だちと仲良く遊べない」など、他の子どもと比べて「できないこと」についての内容が多いように思います。

つむぎ荻窪ルームでも、言葉の発達や、運動機能の発達、コミュニケーションの成長などを目的に働きかけますが、その土台の部分として、今だけではなく将来を見据えて大切にしている視点があります。今回は、その一部をご紹介したいと思います。

①好きなこと、楽しい経験を十分にする

将来、意思決定や職業選択をするためには、幼少期から自ら「主体的に行動する」経験を積み重ねる必要があります。主体的な行動は、「やってみたい」という意欲がきっかけになります。

つむぎ荻窪ルームでは、興味関心が広がり、好きなこと楽しいことを十分に経験する中で、子どもの主体性を育みます。

②自信をつけ、自己肯定感を持てるようにする

「自分はできる」という気持ちや自信を持つことは、チャレンジ精神の構築につながります。自己肯定感を育むためには、成功体験が不可欠です。叱られた経験や失敗のままで終わる経験は、自信喪失につながってしまいます。

つむぎ荻窪ルームでは、できないことを指摘する支援ではなく、できた喜びを共有して自信を育む支援を心掛けています。

③相談する力をつける Helpを出せるようになる

生きていく上で、自分の力で取り組むことも大切ですが、周りの人たちの助けを借りたり、協力し合ったりすることも同様に大切です。

困ったときに、困っていることを訴えること、助けを求められることは、学校でも職場でも必要だと思います。相談する力をつけるためには、他者に信頼感がもてること、伝え方を知っていることが必要です。

つむぎ荻窪ルームでは、場や人に安心感を持って活動に参加できること、自分なりの方法で気持ちを伝えたときに受け止めてもらえる経験が得られることを大切にしています。

 座談会の資料

主体性、自己肯定感、他者への信頼感は、学齢期のみならず大人になっても大切な土台になります。現在の困りごとも一緒に考えていきつつ、将来につながるような支援を大切にしたいと考えています。

今後も、家庭だけで子育てを支えるのではなく、みんなで子どもを育てる社会を実現できるよう、悩みを共有し意見交換や情報提供ができる時間をつくっていきたいと思います。

文:発達支援つむぎ 荻窪ルーム職員

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