発達支援つむぎ 荻窪「牧場でピザづくり体験」

杉並区にある児童発達支援事業所、発達支援つむぎ 荻窪ルームでは、子ども達に普段の生活ではあまり体験できない機会を提供するため、月に1回体験学習の時間を設けています。

今回の体験学習は、八王子市にある磯沼ミルクファーム（磯沼牧場　東京都八王子市小比企町1625）で、やきいもとピザの調理体験を行いました。

磯沼ミルクファームは、世界でも珍しく6品種の牛が生活しており、ヨーグルトの加工なども牧場の中で行っています。羊や鶏にも触れ合うことができます。今回ピザづくりで使うピザ窯は、磯沼さん手作りの溶岩でつくられた本格的なピザ窯です。

牛が近くで見守る中、やきいもとピザづくりのスタートです。

やきいもは、芋を洗って、新聞紙に包んだ後、水で濡らしてアルミで覆います。

ピザは、生地づくりから取り組みます。今回のピザ生地は、おいしい牛乳がたっぷりと練り込まれています。一枚分に分けた後、子ども達がこねて形を整えて生地を寝かします。少しふっくらしたピザ生地を子どもたちが麺棒で伸ばしていきます。自分がつくったピザだと分かるように、形をリボン型にしたり、大きく薄く伸ばしたり。それぞれ工夫して楽しみます。

野菜は、みんなで手分けして切りました。子どもたちも、包丁に挑戦です。

ピザの材料は、ビーフソーセージや、牛乳とハーブが練り込まれているポークソーセージ、玉ねぎ、トマト、パプリカなどこだわりの食材が並びます。

「どんなピザにしようかな。」子どもたちはトッピングを真剣に選びます。できあがったピザは、高火力の石窯で、一気に焼き上げます。

ピザを焼いている間に、少し休憩タイム。窯でじっくりと焼きあげておいたやきいもをいただきます。

当日は、磯沼さんのサプライズで、朝に搾ったミルキングショートホーンという牛の生乳を、その場で殺菌して、飲ませていただきました。

「おいしい！」今まで飲んだことがない甘さとコクに子どもも大人も驚きながら味わいました。

ほくほくのやきいもとよく合います。

そして、いよいよピザの完成です。磯沼ミルクファーム特製の飲むヨーグルトと一緒にいただきます。出来立てのピザは、チーズがトロトロでとってもおいしい。みんなにこにこ笑顔で完食です。

ピザを作る前に、野菜が嫌いで食べたくないと話していた子どもも、「おいしい」とパクパク食べていました。トマトが嫌いだったのに、「もうトマトはマスターしたよ。次はキャベツだ。」と、うれしい報告もありました。

「今飲んでいる牛乳は、この牛の牛乳なんだよ。」「このソーセージは、牛のお肉からできてるんだ。」「チーズやヨーグルトは牛乳からできてるんだね。」　

目の前に牛がいるからこそ、食の循環を、目で見て味わって、五感を通して学べた時間になりました。

文：発達支援つむぎ 荻窪ルームスタッフ

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