発達支援つむぎ 桶川「空間共有型支援での関わり~手つなぎをおって~」
2022.11.07
#発達支援
発達支援つむぎ 桶川ルームでは、支援のひとつの視点として、今年度は「手つなぎ」に着目しています。子どもたちが手をつなぐこと自体を目的としているわけではありません。これまでの集団活動から、子ども同士の関係性や安心感が「手をつなぐ」という行動に現れると感じ、手つなぎの様子を記録として残すことにしました。
今回は、つむぎ桶川ルームの空間共有型支援の様子をご紹介します。空間共有型支援については、以下の記事をご参照ください。
発達支援つむぎ 桶川「ドングリや落ち葉で作ったよ。『空間共有』プログラム」
こちらは4月の戸外活動時に公園まで向かう様子です。
このグループは今年度3人のメンバーでスタートしました。スタッフと手をつないで歩くことができるようになった子、保護者と手をつないで歩きたい子、気持ちの整理ができずに保護者の抱っこで出かける子と三者三様でした。
梅雨からの間はしばらく散歩には出られず、一緒に歩く経験はしていません。暑さが和らぎ久しぶりに散歩に出かけた9月には、少しの言葉掛けだけで子ども同士で手をつなぐ姿がみられました
では、この期間に何があったのでしょうか。それまでの一部をご紹介します。
6月のある日の活動です。この日は、箱を使って自由に遊びました。
高く積む子の様子を見ながら、別の場所に運び並べる子。別の遊びをしながらも、箱で遊ぶ様子を眺めている子。箱の数には限りがあるので、お互いの様子を自然とうかがう様子がみられました。
遊びはそれぞれですが、友だちに箱を渡してあげるなど一部関わりがみられました。
7月には、園庭で竹スライダーをしました。
竹をセッティングして遊び始めると、園児も集まってきてたくさんの子どもに交ざり活動を楽しみました。
人数が多くなると緊張してしまう子もいます。集団の輪には入れなくても、「がんばれ」と友だちを応援する姿や室内に入ってからは談笑しながら休憩する姿がみられました。
8月には、大きな氷を作りました。
友だちと協力して紙パックから氷を出していきます。園庭に氷を運び、広い園庭の一角に集まり遊び始めました。
子どもたちにとってつむぎは安心して思い切り遊べる場所であり、それを見守る大人がいます。そして集団で遊ぶ上で協働できる環境設定をし、直接体験をすることで子どもたち同士の仲間意識が芽生えていきました。その安心感や仲間意識が、現在の手つなぎの姿として現れたと感じています。
9月・10月の空間共有型支援の活動は、戸外活動が中心です。新しい仲間も加わりました。一緒に出掛けて活動をすることでより関係性が深まり、「手つなぎ」の様子も変化していくのではないでしょうか。
これからも一つの視点として子どもたちの姿を追っていきたいと思います。
文:発達支援つむぎ 桶川ルーム職員
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