発達支援つむぎ 桶川「年長児グループの挑戦 ~守口大根の栽培~」
2023.04.03
#発達支援
発達支援つむぎ 桶川ルームでは、毎週木曜日の午後に年長児6名のグループ支援を行い、年間を通して様々な活動をしてきました。年長児になると、週1回の活動でも前週の活動をしっかり覚えており、期待感をもちながら連続した活動を楽しめるようになります。
今回は、10月に「守口大根」という特徴のある大根を植え、3月に調理して食べるまでの過程を紹介します。
「守口大根」は、細長い種類の大根です。1メートル以上の長さになることも多く、ギネス記録は191.7cmだそうです。
桶川ルームの大根もギネス記録に届くほど長く育つことを期待して、みんなで細長い筒を作って植えました。長さがあるので、筒に土を入れるにも支えなしには入れられません。
みんな「自分が土を入れたい」気持ちがありつつも、自然に順番に行い、友だちが入れているときには筒を支える姿が見られました。
筒の中に種を植え、そっと土をかぶせ、園庭に「大根コーナー」を設置しました。グループ支援の日には、成長を楽しみにしながら毎回水やりをしました。
「芽が出たよ」
「葉っぱが出てきた」
「大根が見える・・・気がする」
その都度、気づいたことを友だち同士で教えあう姿が見られました。
緑色だった葉っぱがしんなりしてきた2月、いよいよ大根を収穫します。みんなで大根の周りに集まり、協力して筒を運びます。ハサミで筒を切り、大根が折れないようにそっとそっと、周りの土を取り除きました。
「あれ?」
根っこは見えますが、大根少ししか見えません。でも・・・大根と根っこを合わせるとすごく長いかもしれない。
掘り出した大根(と根っこ)の長さを図ります。
「1メートル65センチだって」
「すごい!」
「ぼくより長いよ」
「縦にしたら、先生とどっちが背高い?」
子どもたちが食べられるところはなかったものの、達成感に満ちた栽培と収穫の体験ができました。
その後、守口大根ではありませんでしたが、併設のメリー★ポピンズ桶川ルームの園児と一緒に畑で育てた大根を、こめ組(年長児)と一緒に味噌汁にしていただきました。
「ぼくたちの大根は、食べられなかったんだけどね」
そんなことを話しながらも、なぜか残念そうなそぶりは誰にもありませんでした。
完璧にできないと悲しい気持ちになることが多かった年長児グループの子どもたちです。「うまくいっても、いかなくても、みんなと一緒にやってみるって楽しい」。1年間かけて、そんな雰囲気を感じられることが出てきたことに、スタッフ一同は嬉しさを感じました。
つむぎ 桶川ルームでは、来年度も畑仕事から食の循環を経験し、さらに戸外活動を通して、友だちと一緒に活動する楽しさを経験すると同時に、友だちとの間で様々な葛藤を経験します。楽しさや葛藤を繰り返すことで、子どもたちは友だちと調整する力や達成感などを培っています。
ご興味のある方は、ぜひ、当施設までお問い合わせください。
文:発達支援つむぎ 桶川ルームスタッフ
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