子ども発達支援センターつむぎ 浦和美園「みんなでパンを買おう~つむぎで買い物体験~」

子ども発達支援センターつむぎ 浦和美園の放課後等デイサービスでは、廃材を使った買い物ごっこや疑似通貨を用いた駄菓子購入など、金融教育の一環として「買い物体験」の取り組みを行ってきました。

本来、高等学校における学習指導要領にて記載されている「金融教育」を「買い物体験」という形で小学生から取り組むことで、子どもたちの様々な様子を見ることができました。

今回は2021年度の一年間の集大成として実施した、実際の通貨を用いた買い物体験についてお伝えします。

パンを選ぶ子どもたち

今回実施した買い物体験は、地域のパン屋で購入した物品を施設内に並べ、子どもたちが自己選択する形で実施しました。

つむぎの施設内ではありましたが、パン屋さんをイメージさせる看板の準備やお店で使うようなトレー、トングの設置など、実際のお店の環境に近づけることで、実生活につながる形を考案していきました。

アルコール消毒や手袋の着用等、新しい生活様式を踏まえた形にしたため、工程の多い活動内容となりましたが、継続して実施してきた活動であったこともあり、スムーズな流れで進行することができました。

パンを選ぶ子どもたち

買い物場面では、お目当てのパンに一目散に向かう子や、おつりが出ないように考えながら並んでいるパンとにらめっこをしている子がいました。

今まで実施してきた疑似通貨とは異なり、本物のお金を出すことに緊張しながらも、店員役の職員に「これください」「お願いします」と手渡ししていました。中には、欲しいパンを買おうとしたらお金が足りず、職員に「お金貸してください」とお願いする子もいました。

各々がパンを購入するために知恵を絞りながら、楽しそうに買い物体験に参加しているのが印象的でした。

パンを購入する子ども

こうして、今まで継続して実施してきた「買い物体験」を実際の通貨を用いてやり取りを行うことができました。実体験を通して「生きる力」を身に着けていくために始まった買い物体験ですが、金額の計算や数量の概念等、認知的なスキルの獲得にも繋がる活動になりました。

また、買い物ごっこを通した子ども同士でのコミュニケーションの増加や、欲しいパンを買うために数字を一生懸命に覚えようとする場面など、職員が想定していなかった姿も見られました。

来年度は、実際に地域へ買い物に出かけることを目標に買い物体験に取り組んでいきたいと思います。

文:子ども発達支援センターつむぎ 浦和美園職員

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