食育だより 12月号

2024年12月1日発行

早いもので、今年も残すところあとわずかとなりました。皆様にとってこの一年はどのような年でしたでしょうか?たくさんの体験・経験をし、心も身体もひとまわり、ふたまわりも成長した子どもたちが誇らしく思えます。冬はインフルエンザなどの感染症が流行する季節。栄養バランスを考えたメニューで元気いっぱい過ごしましょう。

今月のトピックス 「縁側給食」

「縁側」という言葉は、日本の伝統的な家屋に見られる、屋外と室内をつなぐスペースであり、保育園においても遊びや人と人のつながりの場でもあります。そのため、縁側がある園では、昼食やおやつを縁側で食べることが基本活動とされ、子どもたちは自分たちで座るテーブルや誰と食べたいかを選ぶことで、異年齢の交流などが促進されます。このような環境は、子どもたちが互いに学び合い、助け合う機会を生み出し、職員も共に食卓を囲むことで、温かい雰囲気が生まれ、安心感がもたらされます。そのため縁側給食はコミュニケーション能力や社会性を育む重要な役割を果たしております。 

さらに、子どもたちが「いつ」「どこで」「誰と」食べるかを自由に選べることは、自立心や判断力を育む良い機会なのです。自分がいちばん良いと思う時間、タイミングで給食を盛り付け、席まで運ぶことで、自己肯定感や自己決定能力も向上します。また、縁側給食は季節を感じる特別な体験でもあり、外の景色や風を感じながら食事をすることで、食欲が湧き、生活意欲も高まります。縁側を設けられない園でも、テラスや大きな窓を活用することで同様の効果が得られます。 このように、縁側給食は自然を感じながらの食事を通じて、子どもたちの食欲を刺激し、生活への意欲を高めるのです。このような環境が整うことで、子どもたちがより健やかに成長できることにもつながってきます。

縁側給食レポート

今月は石川どろんこ保育園(沖縄県うるま市)を取材しました!

晴れるとまだ暑い日もありますが、やっと風が通りぬけ心地よく、縁側に子どもたちと机を出して給食開始です。

楽しい食事の最中に突然の土砂降りです。「雨だー」の声に「これぐらいなら大丈夫。」と自分たちで空を見て判断し、食べ続けるときもあれば、「これはダメだ。ぬれる!」とさっと立ち上がって風向きを確認しながら雨に濡れない位置まで自分たちで机やいすを移動するなど試行錯誤して食事をする姿に、突然の雨が多い沖縄ならでは光景と感じます。

年間を通じて、縁側で食べられないのは台風や縁側全体が濡れてしまうような豪雨の時だけです。凍えるような寒さとは無縁の沖縄は、どろんこ会のなかでも最も縁側給食がしやすいのだろうと、この恵まれた環境に感謝しながら今日も給食を楽しみます。

畑仕事レポート

今月は日高どろんこ保育園(埼玉県日高市)を取材しました!

みんなで植えた里芋が9月初旬には日傘になるほど大きくなりました。水やりをたくさんして収穫を楽しみにしていたあずき組。11月に待ちに待った収穫の時を迎えました。里芋堀りを夢中でした後にはお楽しみの試食タイム。とれたての里芋は茹でると皮がつるっと手でむけるほどやわらかく、あずき組の子ども達も自分でむくことが出来てとても美味しくいただきました。

今後も日高どろんこ保育園ならではの広大な畑を生かした野菜を育て、育てる大変さや、収穫の喜びを味わえる環境作りをしていきたいと思います。

各施設からのおたより

「園だより」や「ちきんえっぐだより」など各施設からのおたよりは、各施設ページからご覧いただけます。