3月は、冬の寒さから春の暖かさへと、移り変わりを感じ取れる季節です。外遊びでは自然に触れながら、春の日だまりの暖かさや周りの木々などにも目を向け、子ども達が自然の不思議さに気づけるように努めたいと思います。春を探しに散歩や園外保育に出かけ、今年度最後の月を一日一日を大切に過ごしてまいります。
就学前までには規則正しい生活を身につけておきたいものですが、家庭によっては仕事先から帰るのが遅く、子どもが待っているなど、難しい場合があります。それでも夜更かし、朝寝坊、朝食ぬきがいつものようになってしまうとボーッとしたり元気がなくなったりと子どももつらくなります。
起きる → トイレに行く → 顔を洗う → 着替える → ご飯を食べる → 歯磨きする
はじめは1 人で出来ないので家族が一緒に声かけや見本を示します。
また、小学校入学に向けて
・・・など、学校生活の中で「ジブンデすること」を確認しておきしましょう。
「噛む力」の効用についてはさまざまな研究が行われており、健康や運動能力などにも影響があると言われています。特に重要なのが、歯ならびの土台づくり。しっかりと噛むことでお口まわりの筋肉が使われてあごが発達し、永久歯がきれいに並ぶ土台がつくられるのです。
「噛む力」と「学力」が関係していることを示唆するデータもあります。例えば、幼稚園児を対象にしたある実験※1では、IQ(知能指数)と「咀嚼(そしゃく)値(食べ物を咀嚼によってどれくらい細かくできるか)=噛む力」との間に相関関係が見られ、しっかりと噛む力がある子どもほどIQ が高い傾向にありました。また、他の実験では、普通食を与えた幼稚園児と普通食に加えて固い食べ物(カツオの燻製)を半年間与えた幼稚園児とを比較した結果、固い食べ物を食べた園児のほうが「咬合力(噛みしめる力)=噛む力」が高まったうえ、数唱テスト(ある桁数の数字を聞いた後で、先頭および逆から正しい順番で思い起こすことができる桁数を測定するテスト)の成績が良くなった、つまり、記憶力が高まったという結果が出ています。これらのことから、よく噛む習慣がつき「噛む力」が高まるほど、学力も高まる可能性があることがわかります。
※1 参考:船越正也,佐橋喜志夫「咀囑と学習効果」日本歯科評論,Nα620(p73-84,1994 年)
歯ならびの土台づくりに最適なのが、乳歯から永久歯に生え変わる6 歳〜12 歳ころ。一方で、現代っ子は「噛む力」が弱まっているというデータもあります。「噛む力」を育てるためには、やみくもに歯ごたえのある固い食べ物を食べればいいというわけではありません。子どもの成長段階に応じて、子どもが噛み切れる固さの食べ物を、奥歯で左右均等に、ゆっくりと優しく噛むのが、正しい噛み方です。口を閉じ、上下左右にあごを動かし奥歯で食べ物をすりつぶすように食べましょう。
(ベネッセ教育情報2023/6/29 より一部引用)
どろんこ会グループでは、噛む力を育て、素材を味わえる状態で食事提供することを心がけています。昼食では「イワシ丸干し」「シシャモ丸干し」「ごぼうとサツマイモの炒め」などを、おやつでは「小魚」「ごぼうのから揚げ」「うどんのかりんとう」「ラスク」「切り干し大根のおにぎり」など、噛む力を育むことを目的とした献立を計画的に盛り込んでいます。乳児へは〝食べさせる〟のではなく、食らいつく意欲をつけさせるため、刻んでスープで流し込むのではなく、手づかみ食べや歯茎で噛んで素材の味を吸い取ることを大切にしています。
「園だより」や「ちきんえっぐだより」など各施設からのおたよりは、各施設ページからご覧いただけます。