保健だより 12月号

2024年12月1日発行

木枯らしが吹き寒い毎日、今年最後の月がやってきます。毎月の身長体重測定の結果を見るたびに、随分成長されたお子様にご家族もほっとされていることと思います。寒いなかでも子ども達の声を聞くと私達も元気をもらいます。 風邪やケガには十分注意して笑顔で元気に今年を乗り切りましょう。

プライベートゾーン3歳ごろから教えて

昨今の性加害報道の増加を受け、幼少期からの性教育がクローズアップされています。3 歳頃から「プライベートゾーン」を教えるのが良いとされる理由を以下に挙げます。


  1. 子どもが自分と他人の違いを意識し始め、「自分の体は自分のものだ」という自己認識も芽生える時期 「自分の体は大切にするもの」という認識がしやすく、自然に自己を尊重する気持ちが育まれます。
  2. 他人と自分の違いや境界を意識し始め、社会的なルールにも興味を持つ時期 この時期に「プライベートな場所は自分だけが触れる場所」というルールを教えることで、早い段階から境界意識や自己防衛の感覚を身につけることができます。
  3. 性的被害の予防教育の一環 「他の人が触ってはいけないところ」や、「困った時は大人に助けを求める」など、基本的なルールを幼いころから理解していると、もし嫌な経験をした場合にも、抵抗したり大人に報告する手助けになります。
  4. 自然な流れで伝えやすい時期 子どもはお風呂や着替えの際に「体の名前」や「プライベート」についての質問が出てくることも多く、こうした自然なタイミングで教えることができ、性教育に対する抵抗を少なくできます。

逃げず、ごまかさず、はぐらかさずに正面を切って話すこと! 親世代では学校ではほとんど性教育を受けていない一方で、暴力的な性描写や快楽としての性の情報があふれ、子どもに伝えることに抵抗感がある人も多いかと思います。 〝性=悪〟と捉えるのではなく、性教育は人権教育であり自分と他人の人権を守るために学ぶ必要があるという認識が必要です。

(出所)保健と幼児教育版 2024年8号

当グループの取り組み

からだのこと、命の大切さを知り、自分も周りの人も大切にできる人になってほしいとの願いから在籍する5歳児(希望者のみ)に対し年2回の性教育を実施中です。性教育の方法・詳細はHP・保護者宛に配布している「性教育実施案内」をご覧ください。

流行性嘔吐に注意

ウィルス性胃腸炎は、 「ノロウイルス」と「ロタウイルス」

ノロウイルスによる胃腸炎は11月ころから増え12月から1月にかけて流行のピークです。感染力が強く少量でも感染します。熱が出て、突然の嘔吐で始まり、続いて腹痛や下痢なども起きますが、比較的軽く1~2日続いた後に治ります。 一方その後(2月頃)から流行するのがロタウイルスによる胃腸炎です。この病気は、突然の激しい嘔吐と黄白色下痢便が長い間続くため、脱水症状やけいれんを起こしやすいなど乳児にとっては注意する病気です。嘔吐はしばらく続き、何を口にしても吐いてしまい、さらに嘔吐が治まらないうちに、激しい下痢が1日に十数回も続くことがあります。 脱水症状を回避するために、水分補給が大切です。 保育園ではおむつケアがきちんとできる場合は下痢をしていても通園できます。この場合、おむつ処理をする大人がよく手洗いをすることが大切です。更に乾燥し浮遊するウィルスもいるので処理は手早くし、換気やうがいを励行・罹患児発生時の次亜塩素酸消毒が鍵となります。

感染経路 経口(糞口)感染、接触感染 食品媒介感染、吐物からの空気感染

戸外活動を積極的に。セロトニン分泌で体内時計を整えろ!

当法人は、戸外活動を通じて地域の方や異世代との交流を図っていますが、いちばんはお子様の心身の発達を目的に、より多くの時間を戸外で過ごせるよう心掛けております。その理由の一つが“日光浴”です。日光を浴びることで“セロトニン”という物質が体内に生成されます。セロトニンは『幸せホルモン』と言われ、気持ちや体調の安定に深いかかわりがあるとされています。毎日、一定量以上の光を目から取り入れることで、自身の体内時計が整えられるとセロトニンの分泌が促され、活動や休息のリズムが取り易くなります。曇りや雨の日は、晴れの日に比べ光の量は少なく なりますが、少しの時間戸外にいる事でもセロトニン分泌効果が期待されることから、“雨の日散歩”や“雨の日でも縁側給食”を実践しています。戸外活動は、夜ぐっすり寝る為にも、気持ちを落ち着かせて過ごす為にも必要不可欠な活動なのです。

各施設からのおたより

「園だより」や「ちきんえっぐだより」など各施設からのおたよりは、各施設ページからご覧いただけます。