東京都、インクルーシブ保育の実施に際しての「指導訓練室と保育室の仕切りがない一体的な空間」を明言
2023.03.23
東京都は2023年3月1日付で令和4年度指定障害児通所支援事業所説明会の資料を公開。オンライン上で運営にあたっての留意事項などを解説し、インクルーシブ保育における留意事項として下記を明言しました。
設備に関して、これまで保育所が併設される場合であっても原則として壁や固定パーティションにより訓練室と保育室を仕切ることとしていたが、令和5年4月1日からインクルーシブ保育を実施する場合、指導訓練室と保育室の仕切りがない一体的な空間となる。
※令和4年度指定障害児通所支援事業説明会資料の音声データより引用
どろんこ会グループは2015年に駒沢どろんこ保育園と発達支援つむぎ 駒沢ルーム(世田谷区)を皮切りに北千住どろんこ保育園と発達支援つむぎ 北千住ルーム(足立区)など、東京都をはじめ各地でインクルーシブ施設を開設してきましたが、当時は「保育園と児童発達支援の玄関を分けなければならない」「保育室と指導訓練室をつなぐ、子どもたちが行き来できるトンネルをふさぐよう指示があった」など、制度の壁に幾度となくぶつかってきました。
今回、日本の子育てをけん引する東京都が、障害の有無にかかわらず真の意味での「一つ屋根の下に」混ざり合って暮らす環境を認めたことは、非常に大きな意味をもちます。
どろんこ会グループが来る4月1日に開園する新規園はすべて併設施設であり、なおかつ指導訓練室と保育室の仕切りがない「一つの大きなおうち」として、年齢の違う子、障害のある子もない子もジブンで活動を選び、行きたい場所に行くことのできるような構造になっています。
保育園の多機能化を推進するどろんこ会グループ 2023年春、新たに4施設オープン
ただ、物理的な壁を取り除くだけでは真のインクルーシブ保育は実現しません。どろんこ会グループは今後もインクルーシブ保育のパイオニアとして新たな施設の整備運営だけでなく、2015年から7年にわたる現場での試行錯誤を通じて培った豊富な実践事例を保育・幼児教育業界に有効に還元していけるよう取り組んでまいります。
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